こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
新型コロナウイルス、インフルエンザ、一般的な風邪などの感染症をはじめ、私たちは一生のうちに何度か病気にかかりますよね。
症状の軽いものから、症状の重いもの、癌などの悪性新生物・上皮内新生物といった命に関わるものまで、一言で病気と言ってもその発症条件や症状はたくさんあります。
でも、こうした病気は不思議なことに、同じような環境にいても
かかりやすい人
かかりにくい人
がいることも事実です。
そこで注目されるのが、人の体に備わっている
免疫力
です。
免疫力が高ければ、それだけ病気にかかりにくい体になりますし、逆に免疫力が低ければ、病気にかかりやすくなってしまいます。
今回からの新シリーズ『免疫力』では、免疫力に関するさまざまなお話をお伝えしたいと思います。
今回は『あなたの免疫力の状態をチェック』についてお伝えします。
目次
免疫力の状態チェック
まず、以下の項目について当てはまるものにチェックをしてみてください。
いくつ当てはまりましたか?
実はこの中で1つでも当てはまると免疫力が下がっている可能性があります。
さらに3つ以上当てはまる場合は
免疫力が下がっている可能性が高い
と言えます。
一つずつその内容を確認してみましょう。
免疫力が下がる原因
先ほどチェックしていただいた免疫力チェックシートに基づいて、一つずつその原因を確認しましょう。
□外出をするのが億劫で日光を浴びる機会が少ない
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、外出制限や密を避けるための取り組みがされています。
感染症の流行に伴い、多くの人たちが集まる場所への外出は極力控えたいところですが、そもそも外出自体を行わない、あるいは外出が面倒だと思うようになってくると、慢性的な
運動不足
に陥ってしまいます。
運動不足は体温の上昇を妨げるだけではなく、免疫と大きな関係をしている
筋力の低下
をもたらしてしまいますので、密にならない状況であれば、屋外で散歩をすることなどは免疫力を高める上でとても大切な活動になってきます。
また、外出すれば必然的に日光を浴びる機会が増えます。
日光を浴びないと、ビタミンDが不足してしまい、ビタミンDの不足は免疫力低下にも繋がってしまいます。
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□朝食はほとんど食べないor 朝食を全く食べない
食べ物が胃に入ると大腸では便を通常の200倍のスピードで動かす
大蠕動(だいぜんどう)
が働きます。
特に、胃が空になっている朝は、大蠕動が起きやすく、大蠕動が起こると排便がスムーズに行われ、その結果、腸内環境が整ってきます。
腸は免疫細胞の60〜70%が集中している
と言われているので、腸内環境を整えることは、免疫力を高めることにも繋がります。
朝食を摂らないと、この大蠕動が起きにくくなり、便秘や下痢などの原因にもなってしまうため、免疫力が下がりやすくなってしまいます。
□栄養バランスは気にしない
食べたい時に・食べたいものを・食べたいだけ食べる、ということは必ずしも悪くはありません。
食事制限が必要な人(循環器系疾患や糖尿病や腎機能障害がある人など)でなければ、過度の食事制限は
ストレスを溜めてしまう
ことになり、ストレスを溜めることは免疫力低下にも繋がります。
しかしながら、偏った食事は腸内環境を悪くしてしまうだけではなく、免疫力を向上させるための栄養素が十分に取り込めない可能性があります。
1日の食事摂取内容を考えながら、主食である米などの穀物類とともに
野菜
肉
魚
果物
をバランスよく食べることが大切になってきます。
□1日の大半をパソコンやスマートフォンに費やしている
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い
巣ごもり
という言葉が使われることが増え、パソコンやスマートフォンに向き合うことが増えてきていると思います。
テレワークやzoom会議などのオンラインでの仕事や研修などでは、パソコンの前にずっと座っていることが多いと思います。
パソコンやスマートフォンに向き合っていると、運動不足の問題もありますが、目を酷使するため
眼精疲労
を誘発してしまいます。
眼精疲労は肩こりの原因としても知られていますが、眼精疲労は
目の痛み
かすみ目
目の充血
吐き気
頭痛
などの症状が出てしまい、休息や睡眠をとっても眼精疲労が回復しないと言われています。
また、最近では遅くまでパソコンやスマートフォンに向き合うことで、強い光を持続的に目が受けてしまい、脳が常に興奮状態になってしまい
睡眠不足に陥ってしまう
ということも言われています。
眼精疲労や睡眠不足は免疫力低下の大きな要因になってしまうので、パソコンやスマートフォンに向き合わない時間を作ることも大切です。
□大声で笑うことや笑う機会が少ない
笑うことが健康にとても良いことはよく知られていますし、私も過去のブログで何度も紹介しています。
まだ読まれていない方は、ぜひこの機会に記事を参考にしてみてください。
↓ ↓ ↓
笑うことで、精神を安定させるセロトニンや幸福感を満たすとされるβ-エンドルフィンが分泌され、その結果、免疫細胞の一つである
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)
が活性化されると考えられています。
□寝不足が続く or 朝の目覚めが悪い
寝不足は免疫力にとっては1番の大敵と言えます。
しっかりとした睡眠は、体のリズムを整えるための
体内時計の調整
に役立つばかりではなく、睡眠時に活性化される免疫力を高める役割も担っています。
仕事内容によっては、夜勤と日勤などが繰り返されることでの睡眠バランスが取りにくいという方もおられると思いますが、その際にも最低でも
6時間〜8時間の睡眠
は取るようにして欲しいと思います。
また、寝る前のスマートフォンの使用は睡眠の質を著しく低下させる要因になってしまいます。
最近では、自然災害のこともあり、手の届く位置にスマホを置いておくことが増えていると思いますが、寝る30分〜1時間前からは
スマホには触らない
とはっきり決めておく方が良いと思います。
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□シャワーだけで湯船につかることがほとんどない
冷えた体をそのままにしておくと、免疫力が低下してしまいます。
冬場に風邪やウイルス性の感染症が流行しやすいのは、ウイルスにとって乾燥・低温が好環境であるだけではなく
体温が下がること
に伴って免疫力が下がることが要因とされています。
冷えた体を温めるためには
体の奥深くまで温める
ことが大切になってきます。
また、お風呂に入ってリラックスすすることで
副交感神経が優位
になり、免疫力低下の大きな要因でもある
ストレスも解消される
ことから、湯船につかることが良いと言えます。
□平熱が36.0℃以下 or 運動をしても体温があまり上がらない
体温が1℃下がると、免疫力は
30%程度低下する
と言われています。
また、平熱が36.5℃以上では
NK細胞が活性化する
とされています。
体温をあげるためには
体を温める食材を食べる
湯船につかる
軽めの運動を行う
ことが良いとされています。
□便秘や下痢などを繰り返しやすい
便秘や下痢が続くと、腸内環境が悪くなり
悪玉菌
が腸内で繁殖しやすい状態になってしまいます。
最近では乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌をしっかり増やすなどの
腸活(ちょうかつ)
という言葉も流行しており、このシリーズでも取り扱う予定にしています。
いずれにしても便秘や下痢をしやすい体は、それだけ体の栄養素が外に出て行ってしまいやすいだけではなく
摂取した栄養素がきちんと吸収されない
ことにも繋がり、免疫力を高めるための栄養素が取り込めない可能性があります。
□ストレスを感じやすくストレス解消があまり得意でない
ストレスは万病の元と言われるように、ストレスを溜めると免疫力が著しく低下してしまいます。
過去のブログでもストレスに関して繰り返しお伝えしているので、ぜひこの機会に読んでいただけたらと思います。
↓ ↓ ↓
ストレスが溜まってしまうと、交感神経が優位になり、それを鎮めようとして体の中の
副腎皮質(ふくじんひしつ)
からコルチゾールというホルモンが分泌されます。
このコルチゾールはNK細胞とくっつき易い(NK細胞がコルチゾールの受容体を持っているため)という特性があるため
NK細胞の働きが阻害される
という現象が起こり、結果的に免疫力が下がってしまう(抑制されてしまう)のです。
ストレス解消にはさまざまな方法がありますが、最も簡単ですぐにできることは
笑うこと
でもありますので、生活の中に笑いを取り入れる習慣を持つことをお勧めします。
□悩みを一人で抱え込みやすい
悩みを一人で抱え込むと、それだけストレスも溜まってしまいます。
一人で抱えられる悩みの許容量はそれほど大きくなく、抱え込みすぎると
うつ病
などの精神的な病気を発症してしまう要因になってしまいます。
うつ病などの病は、睡眠や食事などの障害を引き越し、結果的に免疫力を下げてしまう要因にもなってしまいます。
現代病とも言われているうつ病は、とても身近な病気でもありますので、うつ病になる前に悩みごとなどをシェアできるものは一人で抱え込まないことをお勧めします。
□几帳面で真面目な性格だと思う
何事にも几帳面で真面目なことは決して悪いことではありません。
しかしどんな時でも
「◯◯しなければならない」
( ゚Д゚)シナケレバ!
「◯◯すべきだ」
(# ゚Д゚)スベキ!
と完璧を求めすぎると、それだけストレスが溜まってしまいます。
真面目や几帳面であることは、ある意味ずっと
興奮・緊張している状態
と言え、交感神経が優位になっている状態が持続しており、その結果、免疫力を上げるための副交感神経が働きにくくなって免疫力を下げてしまう要因になってしまいます。
フィンランドで行われた調査では、循環器系の弱い40代前半の男性を集め
真面目に健康管理するグループ
健康管理をしないグループ
とに分けて10年間の推移を調べたところ、何も制約を受けずに好きなように暮らした『健康管理をしないグループ』の方が多くの面で健康状態がよかったとする結果が出ていました。
<引用:プレジデント2020年7月3日号>
真面目や几帳面というのは決して悪いことではないのですが、それが行き過ぎるのは却って免疫力を下げてしまう要因にもなってしまうので、注意が必要です。
□趣味と呼べるものがない
趣味の時間を持つことで、ストレスから解放されたりするだけではなく、自分の好きなことに没入することで免疫力にも影響する
オキシトシン
の分泌を促進してくれます。
オキシトシンの分泌が促進されると、副交感神経の働きが高まり、ストレスが加わった際に高まる交感神経の作用を抑えてくれるようになります。
仕事が趣味と言われる方もおられるかもしれませんが、仕事から少し離れて自分自身の
趣味の時間
を持つことは、免疫力を下げないためにもとても重要になってきます。
□人としゃべるのが苦手
人とあまりしゃべるのが得意でないという人もおられると思います。
「どちらかというと人見知りをする」
(;´・ω・)ウーン
「一人の方が気が楽」
(´・ω・`)ダヨ
という意見もよく分かります。
私も実は人としゃべるのは苦手です(^_^;
とお伝えすると
「いやいや、嘘でしょ!」
ヾノ・∀・`)イヤイヤ
と言われるのですが、私は結構人見知りをしますし、話す相手によっては気を遣わないといけないので、人と話すことでの疲れを感じることがあります。
でも、気の知れた相手であれば、話をすることはとても気持ちが楽になりますし、また、自分の考えの生理にもつながり、溜まっていたストレスの発散にもなります。
これは会話という心地よい触れ合いによって
セロトニン
という、通称
幸せホルモン
呼ばれるホルモンが分泌され、その結果、ストレスや疲労といった免疫力低下を招く要素が解消されるからと言われています。
普段から人としゃべることが苦手な人でも、気の知れた相手と電話をするなど、人と人との交流が免疫力の低下を予防することに繋がることをぜひ知っておいて欲しいです。
□風邪をひきやすく長引きやすい or 口内炎がよくできる
風を引くとなかなか治らないのは明らかに
免疫力が下がっている
ことが原因であると言えます。
また、口内炎は免疫力が低下することによって口の中の細菌が繁殖しやすい状態になるためにできやすいとされているので、口内炎ができやすい人は免疫力が下がっていると考えた方が良いでしょう。
寝不足やストレスや食生活の乱れなどで体の免疫力が下がっているところにウイルスや細菌が侵入すると、普段ではなんともない症状が
重症化してしまう恐れがある
ので、免疫力を下げない取り組みを早急に始める必要があります。
今回、ここで取り上げたチェック項目はPDFでも見ることができますので、お気軽にダウンロードしていただき、ご自身や周りの方々にもご活用いただけたらと思います。
↓ ↓ ↓
まとめ
今回は新シリーズ『免疫力』の第1回目として『あなたの免疫力の状態をチェック』についてお伝えしました。
新型コロナウイルス、インフルエンザ、一般的な風邪などの感染症をはじめ、私たちは一生のうちに何度か病気にかかります。
できれば感染症や病気などにはかかりたくないものですし、普段からの心がけや取り組みによって、病気を未然に防ぐことができれば
健康に暮らせる時間が長くなり
幸せを感じることが増えて
人生を楽しむことができる
と言えます。
そのためにも、私たち一人ひとりの体に備わっている
免疫力
をしっかりと高めていきたいですね。
コロナ禍がひと段落をしても、感染症や病気から身をも守ることがとても大切になってくるということを私たち一人ひとりがしっかりと認識し、このシリーズを通して免疫力を少しでも高めることができるようになっていただければ、とても嬉しいです。
(ㅅ´ ˘ `)♡
皆さんの貴重なご意見・ご感想、大変参考になりますので、お気軽にコメントなどいただけると嬉しいです。
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