【一期一会】してあげる|してもらう

こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。

この記事は私の好きな言葉でもある【一期一会】をもとに、作業療法士としての日々の出会いや色々な思いを綴ったショートストーリーです。

思わずクスッと笑える話から、ちょっと心のどこかに届くような話しなど、サクッと読めるように心がけていますので、お気軽に読んでみてください。

(*´▽`)ノノ

 

してあげる|してもらう


 

「そんなの、してあげたほうがいいじゃん」

 

ずいぶん前に一緒に働いていたあるスタッフの口癖でもあった言葉です。

そのスタッフは、とてもテキパキと医療処置などをされ、何事にも物怖じせず、堂々と意見が言える人でもありました。

そのスタッフのモットーは

 

何事も素早く正確に

 

であり、新人のスタッフがモタモタしていると、患者さん・利用者さんの前でも厳しく指導をする人でもありました。

また

 

してあげる=優しさ

 

だと思っている人でもありました。

ただ、患者さん・利用者さんからの評価は真っ二つに分かれていて

あの職員さんはテキパキとしていて頼もしい。

と言う人もいれば

なんだか怖い。
ちょっとの失敗でも怒られそう。
押し付けがましいところが嫌です。

と言う人もおられました。

作業療法では、患者さん・利用者さんの主体性を引き出すことが最も大切なことなので

 

その人自身がやる気になるのを待つ姿勢

 

を取ることが多いので、どちらかというと

 

してあげること

よりも

してもらうこと

 

に重点を置きますし、そのための信頼関係作りとコミュニケーションは欠かせません。

もちろん、命に関わることなど緊急を要することに関しては、素早く正確に行わなければなりませんし、身体のほぐし・ストレッチ・促通などの手技も状況に応じて使っていくことが必要にもなってきます。

ただ、やはり基本は

 

その人が納得して

自分で選択をして

自分らしく生きる

 

ということを全力で応援するのが作業療法の基本だと私は考えています。

また、昔から言われていることとして

 

人に魚を与えると1日で食べてしまう

しかし魚の釣り方を教えれば

生涯食べていくことができる

 

という格言もあります。

ただ単にモノを与えるのではなく、知識や智慧を与えることで、その先の選択肢もたくさん広がってくるという意味でもあります。

なので、『してあげること』は優しさの一部かもしれませんが全てではなく

 

してもらうまで粘り強く働きかける

 

ことも優しさだと思います。

今日も私は患者さん・利用者さんの人生の伴走者として

 

一期一会

 

を大切にしながら、日々の仕事を続けています。

 

 

皆さんの貴重なご意見・ご感想、大変参考になりますので、お気軽にコメントなどいただけると嬉しいです。

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