義足でゴルフ上達の道〜ゴルフコースデビュー〜

私はゴルフが好きです。

ゴルフは、私のように義足を使う人でも気軽に行うことができ、また、歳を重ねても自分のペースで長く続けることができるスポーツです。

過去のブログでは、ゴルフに関する

基本の『構え』(義足でゴルフ上達の道〜基本の『構え』を身につける〜

肝となる『軸』(義足でゴルフ上達の道〜体の使い方の鍵となる『軸』を作る〜

についてお伝えしました。

今回は、義足になって初めてゴルフコースをまわった時のお話をしたいと思います。

 

結果を先にお伝えすると、ボロボロの成績だったのですが、その理由は、

 

練習場とコースとでは全く勝手が違う

 

ということでした。

足場はバラバラ、ボールのある場所も凸凹、傾斜面でゴルフクラブを振らないといけないなど、練習場ではほとんど出会わない状況ばかりが実際のゴルフコースです。

ゴルフコースに出るということは、練習場で身に付けた

 

基本の『構え』と肝となる『軸』を

 

どうやって臨機応変に『応用』させるか

 

にかかっていることを、改めて考えさせられました。

 

ちなみに、最近では、石川遼選手の著書を参考にしています。石川遼選手の日記がわかりやすい漫画になっているので、とても読みやすいです ↓

 

ゴルフコンペに初参加する


 

毎週練習場で練習を繰り返し、そこそこ要領も掴めてきた頃、コンペの日がやって来ました。

私は、以前、ブログでお伝えしたM先生(『軸』について教えてくださった先生)と、ゴルフを始めたばかりのOさんとベテランのI先生との4人でコンペ2組目でスタートしました。

 

第1打目:予想以上の出来となったティーショット


 

スタートホールはPAR4のミドルホール(ティーショットを含めて4打以内にカップにボールを入れれば4±0)

ゴルフコースのスタートホールのティーグランドに立つと、練習場では感じえなかった開放感と奥行きを感じ、とても胸がドキドキしました。

 

「あ〜!練習場には無い、最高の景色と心地よい風!」

 

と朝っぱらからテンション上がりまくりです。

M先生、I先生、Oさんに続いて私のティーショットの番。

後ろの組みの人たちも、私のことに興味を持っていたので、物珍しさも加わって、ギャラリーがかなり集まってきて私のティーショットを見届けることになりました。

ドライバーを『構え』、『軸』の位置を確認し、少し『深呼吸』をして気持ちを落ち着かせて、いつも通りを意識してドライバーを振ると、

 

パカーン!

 

という快音とともに、ボールは美しい弾道を描いてフェアウェイど真ん中、230ヤード付近まで飛びました。

 

「おーっ!やるじゃん!」

 

周囲の方々からパチパチと拍手を送られ、恥ずかしいやら嬉しいやらで、帽子のツバに手を当てて軽く会釈をしてカートに乗り込みました。

 

「ナイスショット。いい感じじゃん」

 

とM先生からお褒めの言葉をいただきました。

 

「あとはコースに出てどうかだよね。ま、楽しむことをまずは考えなよ」

 

と言われました。

上々のデビューとなる・・・はずでした。

 

第2打目:ボールが全くコントロールできない


 

2打目はグリーンまであと150ヤード。グリーンへの2オンが十分に狙える距離でした。

少しつま先下がりの場所にボールはありましたが、私は自分の自信のあるアイアンを取り出し、リラックスして目標に向けてスイングをしました。

自信を持って振ったボールは

 

ペシッ

 

という情けない音を出して右側へ大きく外れ、OB(決められた枠の外に出るため、もう一度同じ場所から打ち直し+2打の罰)。

気を取り直してもう一打を打ったのですが。今度はボールの頭を叩いてしまい

 

カッツーン

 

という音とともに前方へコロコロ。

 

「おかしい!?練習場ではあんなにうまくいったのに、なんで?」

 

第3打目以降:収集がつかなくなる


 

その先に進んでも、同じようなことを繰り返し

 

右へ左へボールは旅ガラス

 

ボールの頭を叩く『トップ』

 

ボールの手前で地面にぶつかる『ダフリ』

 

「落ち着け、落ち着け」

 

と自分に言い聞かせながらも、落ち着くことよりも他の人たちを待たせているのがとても心苦しく、

 

「とにかくゴロでもいいから前に打とう」

 

と決めて必死になってボールを追いかけました。

一緒にプレーをしていた初心者のOさんと私は右へ左へ右往左往。

M先生とベテランのI先生を待たせながら、ようやく半分が終わり、ラウンジで昼食の時間となりました。

 

休憩時間:ラウンジにて


 

半分しか終わっていないのに、もう1日が終わったかのような疲労感。

ぐったりしながらM先生とI先生とOさんと私とでラウンジの椅子に座り、とりあえず昼食を注文していると、M先生から

 

「練習場と実際のゴルフ場だと勝手が違うだろ。

側から見ていたら、まだ全然『軸』ができていないよね」

 

と言われました。

 

「左足を『軸』にして打っていたつもりなんですけど・・・・」

 

と私が言うと、

 

「そうだろうけど、ボールの位置や足元の傾斜とか、見ていた?

 

とM先生から質問。

 

I先生からも

 

「コースは平らなところばかりじゃないからね。

ちょっとした位置の違いでも全く勝手が違うよ。

例えば、つま先あがりのところで、君はクラブをだいぶ長く持って振っていたね。

それと、右足下がりのところでは普通に構えた時と同じ位置にボールを置いていたよね。

それだと、体のバランスだけじゃなくて、クラブを振り下ろした時に一番ボールを強く叩ける位置までも崩れてしまうよ。

状況は色々と違うだろうけど、打つ前に素振りをしてみてどの位置で一番ボールに近い地面を擦っているのか、後半はそれを意識してみなよ」

 

と言われました。

コンペなので、基本的にはアドバイスとかはNGなのですが、あまりの下手さ加減に見かねておられたそうです。

 

後半のラウンドに出てからの気づき


 

確かに、左足の『軸』には変わりないけれど、ゴルフコースはアップダウンも激しく、また、常にフェアウェイにあるわけじゃないので、その時々で振り下ろすところの場所が微妙にずれていたように思いました。

なので後半は

 

クラブを思いっきり振ることよりも、コンパクトに振ること

 

ボールを打つ前に何度も素振りをして足の位置とボールの位置などを細かくチェックすること

 

クラブも短めに持って振りやすくして、飛ばすことよりもしっかりとボールにクラブの面が当たること

 

をまずは考えてみました。

 

ゴルフコースに実際に出てみて学んだこと


 

結果、前半よりも遥かに打数を少なくして後半を終えることができました。

何より、飛距離は出ないもののまっすぐ飛んでくれたので、右へ左行く必要もなく、無駄な疲れも出ないでラウンドを終えることができました。

それでもまだまだグリーン上でのパッティングの課題(平均パット数5.8打)、バンカーからなかなか出せないこと、自分の自信が持てる距離がないことなど、まだまだたくさんの課題が残りました。

それでも、18ホールを終えたあとは、少し気分もよくなるとともに

 

ゴルフって奥が深い!

 

と思いました。

コンペの成績は、言うまでもなく私がダントツのビリ(ブービーメーカー)でしたが、M先生やI先生からは

 

「下手から始めた方が、上手くなるにつれての喜びも大きいだろうから、頑張れよ。

実際にコースに出た時の課題を練習場でもやってみなよ」

 

と言われ、少し照れながらも嬉しい気持ちになりました。

 

基本の『構え』と肝となる『軸』について改めて学ぶとともに

 

それをどうやって臨機応変に『応用』していくか

 

そのための練習場で何を意識して毎回の練習を行うか

 

についても考えさせてもらえる貴重な時間をもらったように思いました。  

 

最後までブログを読んでくださり、ありがとうございます!


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