『将棋』から学んだ人生のこと  詰将棋で物事の本質が見えてくる

こんにちは。作業療法士の川本健太郎です。

小学校3年生から始めた『将棋』ですが、30年以上も続けてようやく『初段』が取れました。

『日本将棋連盟』に段位を申請した時に、私は本名ではなく、自分の僧名(そうみょう)である『祐道(ゆうどう)』で申請しました。

なんとなく、本名よりも僧名の方がしっくりきたのでね。↓

 

さて、前回の『将棋』に関係した記事では、私のじいちゃんから『将棋』について教えてもらいながら、『他人の視点で物事を見て考える(客観的に物事を見る)』ことの大切さを学んだということをお伝えしました(リンク:『将棋』から学んだ人生のこと〜他人の視点で自分をみて考える〜)。

今回は、『将棋』をより実践的に活用していく上で、とても役に立った『詰将棋(つめしょうぎ)』についてです。

『詰将棋』を通して『物事の本質が見えてきた』ことについてお伝えしたいと思います。

 

『詰将棋』とは


 

詰将棋とは、将棋のルールを用いたパズルで、駒が配置された将棋の局面から王手の連続で相手の王将を詰めるパズルで、元は指し将棋の終盤力を磨くための練習問題という位置づけであったと思われるが、現在ではパズルとして、指し将棋から独立した一つの分野になっている

Wikipedia

 

要するに、相手の『王将』をずっと追い詰めて、あと三手、五手、七手など、決められた手数で相手に勝つようにするパズルです。

将棋の藤井聡太7段(2019年12月10日現在)が『詰将棋解答選手権』という詰将棋をいかに速く正確に解けるかを競う競技で5連覇を達成したことを知っている人もいるのではないでしょうか。

藤井聡太7段をはじめ、多くのプロ棋士が推奨する羽生善治九段の詰将棋本です。

私も基本の復習によく使います↓  ↓  ↓

 

詰将棋を繰り返し解くことで、相手の手筋(てすじ:ある局面で駒の効率を考えた有効な方法)を『読む』力を鍛えたり、詰めの手筋を手に入れて将棋(指し将棋)の終盤の力をつけたりすることができるので、プロの棋士は子供の頃から詰将棋に触れることが多いのです。

相手の指し方を読み(相手の手筋を読む)、勝つための最後の仕上げまでの手筋を理解することは、将棋という勝負事に限らず

 

『物事の本質が見えてくる=目標(ゴール)が見えてくる』

 

ことに繋がるのです。

 

 

『詰将棋』を始めた頃


ある日、じいちゃんの家から帰る時に、じいちゃんから呼び止められました。

 

「古い本だが、お前の役に立つと思うからやってみろ」

 

手渡されたのはかなり古い『詰将棋』の本で、手帳サイズくらいの大きさのものでした。

 

「やり方はお前の自由だから、持って帰って好きにしなさい」

 

相変わらず、『自分で調べろ』の姿勢です

早速、じいちゃんの家から帰る、帰りの新幹線の中で、手帳を開けてみました。

最初は、将棋のルールから駒の並べ方といった基本的な内容が書かれていて、次のページには全国にある将棋連盟の関連する練習場(競技場)などのリストが記載されていました。

次のページをめくると、将棋盤の四隅に何枚かの駒が置かれた状態のイラストが描かれていて、「先手番 詰めろ」と書いた図が1つのページに4つほど描かれていました。

今でいうところの『一手詰み』ですね。

一手で詰むので、比較的簡単だと思ってサクサク進めていましたが、3ページほど進んだところで持ち駒を使う場面が出てきて、じいちゃんが書いたと思われる『赤字で持ち駒にバッテン(バツ印)をつけてある図』を見つけました。

どう考えても持ち駒1個で詰むのですが、持ち駒を使わないと一手では詰みそうにもありません。

小学校3年生だった私は大混乱。

 

「待てよ、あのじいちゃんのことだから・・・。」

 

と思って、試しに持ち駒を使わずに相手の王将を寄せるための組み立てをしていきました。

そうすると、三手ほどかかりましたが、無事に相手の王将を詰ませることができました。

 

「じいちゃんが言いたいのは、一手で直ぐに終わってしまうよりも、少し頭を使えということなんかな」

 

と思いつつも、その後のページでもいくつかの図に持ち駒を使わせないようなバッテンがつけてあるところを見たら、さすがにじいちゃんが意地悪しているようにも思ってしまったものです。

 

今度は三手詰みです。

三手詰みが一番ボリュームが多かったというよりも、三手詰みにとにかくじいちゃんのバッテンが多く書かれていて、素直に解けばなんともない三手詰みが、下手をすると七手詰みや十手詰みにもなり、1問解くのに30分以上かかる日もありました。

三手詰みそのものは30問くらいだったのですが、じいちゃんがいろいろと手を加えたものも含めると60問近くになり、1日1問解ければ良いという日もあったくらいです。

 

三手詰みが終わったら、いよいよ五手詰みです。

当時の私にとっては五手先を読むなど、ほぼ不可能な課題でした。

おまけに、じいちゃんの手を加えたものを合わせると、普通の五手詰みで10問あるところが25問にまでふくらみ、1日ではどうしようもない時もありました。

 

『詰将棋』を実際の将棋盤の上でしてみる


 

ある日、図に描いてあることをおもちゃの将棋盤を使って実際に並べてみて詰めることができるかやってみました。

実際の対戦では先手(先攻)・後手(後攻)の座っている位置から相手の位置に移動してはならないルールですが、詰将棋ではあっちへ行ったりこっちへ行ったりしながら

 

駒を動かした時にきちんと『王手』がかかっているか(盤上の駒と持ち駒の使い方が適切か)

『王手』をされた後で相手側の王将が予想通りの逃げ方しかしないか(逃げる手筋を読んでいるか)

『王手』をされた後で相手側の王将が予想通りの逃げ方以外の方法をとっていないか(『王手』がかわされて最終的に詰まないことになっていないか)

 

などを確認しながら進めていきました。

すると、図だけでは見落としていた指し筋やポイントなどが視覚的にわかりやすくなり、じいちゃんのつけたバッテンの図であっても、それほど時間をかけなくても七手で詰めることができるようになりました。

そのうち、じいちゃんからもらった『詰将棋』もボロボロになったので、新しい詰将棋の本を書いました。

本は新品で厚みも結構あったので、やりがいがあると思ってチャレンジしました。

そこには『一手』『三手』『五手』それぞれの詰将棋がたくさん描かれていました。

早速挑戦してみると

 

「あれ?・・・どこかでみたような・・・。」

 

一手詰みも三手詰みも五手詰みも、基本的なバリエーションはじいちゃんが渡してくれた『詰将棋』のオリジナルの内容だったのですが、じいちゃんが手を加えた『詰将棋』もほぼそのままその中に入っていたのです。

こうなると、サクサクと問題は解け、あっという間に本を読み終えてしまいました。

 

「じいちゃんって、こうなることを分かっていたのかな?」

 

と思うと、お釈迦様(おしゃかさま)の掌で転がされている気分でなんとも不思議な感じに包まれました。

 

実践将棋の大会に参加する


 

それからしばらくして、小学生を対象にした将棋の大会がありました。

『詰将棋』ばっかりやっていたので、本将棋はかなり久しぶりでしたが、大会出場の申し込みをしてみました。

対戦相手は小学校3年生から6年生までで、特に学年分けをせずに5つのグループに別れて総当たり戦をして、上位2人が決勝トーナメントに進むという方式です。

私の組には小学校3年生が2人(私はこの小学校3年生の1人)、小学校4年生が1人、小学校6年生が1人の計4人での総当たりでした。

いざ対戦が始まってみると、最初は相手に押される格好が多かったのですが、終盤になるとこちら側の寄せがじわりじわりと進み、小学校6年生には勝てなかったのですが、他の2人を破って決勝トーナメントに進みました。

決勝トーナメントでは、私以外は小学校5年生が4人と小学校6年生が5人という構成であり、どう考えても年上クラスと対戦しても勝てる見込みはないと思っていました。

決勝トーナメントが始まると、やはり相手の攻めが強くなり、こちらはじりじりと後退していくような状況でしたが、終盤になるとこちらの寄せがじわりじわりと進んでいきました。対局も終盤になり、どちらも一手が勝敗を分けるような場面になった時、盤上を見ながらふとじいちゃんの手帳を思い出しました。

 

「あれ、この形に持っていったら、あと七手で詰んだような」

 

相手に気づかれないように、その形に向けての一手を打ちました。

打たれた相手は一瞬

 

「?」

 

といった表情をしていましたが、相手は攻めることに夢中になっていました。

そして『詰将棋』の形を思い出してからの七手目、相手はついに負けを認めました。

そうして私は決勝まで進んだのですが、惜しくも優勝は逃し、準優勝で終えました。

試合を終えて、改めて振り返ってみると、やはり最初はなぜが相手に押されることの方が多かったのですが、終盤にはじりじりと追い上げ、最終的には『詰将棋』で自分が今までしたことのある形に持っていけていることが多く、年長者相手にも一歩も引かずに勝てたように思います。

それは、教科書通りじゃないかもしれないけど、じいちゃんからもらったあの『詰将棋』がすごく役に立ったということでした。

 

まとめ


 

じいちゃんから渡された小さな『詰将棋』の本から、じいちゃんオリジナルの工夫された『詰将棋』に触れて、何度も自分で解くことで『詰将棋』における

 

相手の手筋を読む力

 

詰めの手筋を手に入れて将棋の終盤で発揮する力

 

を手に入れたことで、対戦形式の将棋にも非常に役に立ったという経験をしました。

その結果、相手の指し方を読み(相手の手筋を読む)、勝つための最後の仕上げまでの手筋を理解することは、将棋という勝負事に限らず

 

『物事の本質が見えてくる=目標(ゴール)が見えてくる』

 

ことに繋がったのです。

 

『他人の視点で物事を見て考える(客観的に物事を見る)』ことの大切さを教えてくれたじいちゃんから、『詰将棋』を通じて『物事の本質が見えてくる』ようになったことは、物事の先手先手を読み、自分が置かれている状況をいかに柔軟に変化させていくことが大切かを教えてもらったように思います。

 

最後までブログを読んでくださり、ありがとうございます!

 

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