こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
シリーズ『免疫力』、今回からは具体的に免疫力を高めるためのさまざまな取り組みの各論をお伝えしたいと思います。
第5回目の今日は免疫力アップに欠かせない
笑いの力
についてお伝えします。
結論から先にお伝えすると
しっかり笑うことは免疫力アップに非常に重要である
ということです。
なぜそう言い切れるのか、今回はストレスと笑いとの関係についても織り交ぜながらお伝えしたいと思います。
できるだけ分かりやすい説明を心がけていますが、もしご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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☆ヾ(´∀`)(´∀`)ノ☆
目次
ストレスはNK細胞を弱らせてしまう
これまでのブログの中でも何度も紹介してきましたが、人間の体の中にはさまざまな免疫細胞が存在しており、その中でも自然免疫の一つでもある
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)
は非常に殺傷能力が高く、細菌やウイルスといった病原体だけでなく、がんなどの腫瘍細胞、細菌やウイルスに感染した細胞を
細胞ごと破壊する
ことで知られており
免疫力の要(かなめ)
とも言われています。
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このナチュラルキラー細胞(NK細胞)は非常に強力な免疫細胞である一方、その活性化には
ストレスによる影響を受けやすい
という特徴も持ち合わせています。
特に、免疫力に大きな作用を及ぼす
自律神経
がストレスによって乱されると、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)は途端に弱くなってしまいます。
どういうことでしょうか?
自律神経がNK細胞に及ぼす影響
免疫力に大きな影響を及ぼす自律神経は
交感神経
副交感神経
から成り立っています。
交感神経は、好中球・好酸球・好塩基球といった
顆粒球(かりゅうきゅう)
に影響を及ぼします。
副交感神経は、ヘルパーT細胞・B細胞、そしてナチュラルキラー細胞(NK細胞)といった
リンパ球
に影響を及ぼします。
免疫力をもっとも発揮しやすいとされる体内の顆粒球とリンパ球の比率は
顆粒球:リンパ球=6:4
とされています。
しかし、強いストレスを受けて不安や緊張状態が長く続くと、交感神経が働き続けてしまい、その結果
顆粒球が過剰に増えてしまう
という現象を引き起こします。
過剰な顆粒球は、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)などのリンパ球の働きを邪魔してしまうため
免疫力が下がる
要因になってしまいます。
さらにストレスで交感神経が優位になると、それを鎮めようとして副腎皮質(ふくじんひしつ)という組織から
コルチゾール
というホルモンが分泌されます。
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)はコルチゾールにくっつきやすいという特性があるため、コルチゾールによってナチュラルキラー細胞(NK細胞)の働きが止められてしまい
免疫力が下がる
ことに繋がってしまいます。
このように、ストレスにさらされることで、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の働きが
どんどん弱くなってしまい
感染症や病気にかかりやすい体になってしまう
ことがお分かりいただけると思います。
笑うことはストレスをためない最も簡単な方法
現代社会はストレス社会とも言われており、ストレスがあることはごく当たり前であるとも言われています。
その一方で
「ストレスをなくそう!」
(゚`・益・´゚)゚ヲヲヲ!!
と躍起になってしまうと、かえってストレスをためる結果になってしまいますので
自分のストレスパターンを知る
適度なストレス発散方法を知る
ことが大切になってきます。
これらの内容は過去のブログでも取り上げていますので、この機会にぜひ参考にしていただけたらと思います。
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その上で、最も簡単なストレス解消法は
しっかり笑うこと
であると言えます。
その仕組みと笑い方について少し解説します。
笑うとNK細胞を活性化する脳内ホルモンが分泌される
笑いとナチュラルキラー細胞(NK細胞)との関連を調べた有名な実験があります。
1991年、吉本興業の「なんばグランド花月」で、がん患者を含む19人(20~62歳)に漫才、漫談、吉本新喜劇(計3時間)を鑑賞してもらい、その前後で血液採取を行い、血中のNK細胞の活性度や免疫システムのバランス力の変化を調べた。
その結果、測定できた18人中14人のNK細胞の活性度の上昇が認められた。
<引用:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネットより一部抜粋>
そしてナチュラルキラー細胞(NK細胞)の活性化の要因として、笑うことで
β(ベータ)-エンドルフィン
セロトニン
という脳内ホルモンが分泌され、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)が活性化する考えられています。
β-エンドルフィンは、鎮静効果や気分の高揚といった
多幸感
をもたらす神経伝達物質であり、代表的な現象としては
ランナーズハイ
という継続的な運動によって引き起こされる喜び、深い満足感、高揚感といったポジティブ感情を経験する感情的状態が知られています。
セロトニンは通称
幸せホルモン
として知られており、精神の安定をもたらす神経伝達物質です。
セロトニンは日光浴をすることで得られる
ビタミンD
とも大きく関係していることは過去のブログでもお伝えしています。
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これらが働くことで、ストレスによって生じるホルモンを抑制し
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)が活性化する
と考えられています。
できれば頭の中が真っ白になるくらい笑う方が良い
過去のブログでも何度も笑いについての効果を取り上げていますので、ぜひこの機会に笑いに関する記事も参考にしていただけたらと思います。
↓ ↓ ↓
その上で、次の4つについて意識して取り組んでみることをお勧めします。
1.自分の好きなお笑いやバラエティー番組を録画して毎日観て笑う
自分の笑いのツボにハマるお笑い番組やバラエティー番組を観てしっかり笑うことはとても大切なことです。
普段から笑う習慣をつけておくことで、ストレスへの対処が素早く行えます。
笑うときにはまわりを気にしないで良い環境下で
大きな声で笑う
ことも大切です。
2.家族で面白い話を共有して声に出して笑う
家族で一緒に笑える話題を作ることも大切です。
しっかり笑い合える関係も大切ですし
つくり笑い
クスッとした笑い
であっても、笑いの効果は十分に発揮されます。
親父ギャグで
「寒い」
{{(+ω+)}}サムッ
と思っても、一緒に笑いましょう。
3.誰かと一緒にゲームや運動をしてしっかり笑う
ゲームや運動などを通じて一緒に笑うことも大切です。
特に、体を動かしながら笑うと
さらに免疫力が活性化する
ことも期待できるので、運動と笑いを織り交ぜることも重要になってきます。
また、何かを一緒に行うこと、すなわち活用を共有することは
不安を減らす
ことにとても効果があるので、一人だけではなく誰かと一緒に行える活動を通じて笑うことも大切です。
4.ニュースやワイドショーなどを見ない日を作る
新型コロナウイルス感染症のニュースは2020年から現時点(2021年4月)に至るまで、あちこちで放送されています。
私が訪問リハビリで訪問させていただいている先のご家庭でも、時間があればニュースやワイドショーなどをつけっぱなしにしているところもあります。
しかし、ニュースやワイドショーから流れる新型コロナウイルス感染症に関する話題ばかりを目にしたり耳にしていたりすると
不安ばかりがつのる
原因にもなり
笑えなくなる
不眠症になる
など、免疫力を大きく下げてしまう要因を作ってしまうこともあります。
ニュースやワイドショーから得る情報は必要最低限にとどめておいた上で
「きちんとした感染対策をしていれば何とかなる」
٩(`・ω・´)وダイジョウブ!
くらいの心構えも必要です。
正しく恐れることはとても大切ですが、情報に振り回されて過度に不安になることは
免疫力を下げてしまう
ことはしっかりと覚えておいていただきたいところです。
まとめ
今回はシリーズ『免疫力』の第5回目として、免疫力アップに欠かせない
笑いの力
についてお伝えするとともに、ストレスと笑いとの関係についても織り交ぜながらお伝えしました。
笑う門には福来る
笑いは人の薬
という諺(ことわざ)にもあるように、笑うことは免疫力をアップさせる上でとても重要な要素であるとともに
最も身近で簡単に行える取り組み
であると言えます。
コロナ禍がひと段落をしても、感染症や病気から身をも守ることがとても大切になってくるということを私たち一人ひとりがしっかりと認識し、このシリーズを通して免疫力を少しでも高めることができるようになっていただければ、とても嬉しいです。
(ㅅ´ ˘ `)♡
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