【心と体の健康】コロナ禍でも健康を保つために生活の中にユーモアを取り入れる 

こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。

新型コロナウイルス感染症が収まる様子がなく、医療関係者のみならず多くの人々が今までの生活パターンとは大きく異なる

 

行動変容

 

を求められるようになりました。

新型コロナウイルス感染症対策では

 

○○なら行っても大丈夫

 

というよりは

 

○○を行ってはいけない

 

という禁止事項や自粛内容の方が多く決められているため、多くの方々にとって

 

あれもこれもそれもダメと言われる

自分も周りも信用できない

いつ自分が感染症にかかるのか不安にさいなまれる

 

といった緊張状態が2020年の1月以降ずっと続き、その結果、ストレスで身体も心も弱ってしまう

 

コロナ鬱(うつ)

 

という言葉までもが使われるようになりました。

こうした鬱症状が長く続くと、身体や心の不調だけではなく

 

免疫力の低下

 

を引き起こしてしまい、より一層、感染症にかかりやすい状態になってしまいます。

そんな時こそ大切になってくるのが

 

生活の中にユーモアを取り入れること

 

です。

今回は『コロナ禍でも健康を保つために生活の中にユーモアを取り入れる』ことについてお伝えします。

 

ユーモアとは


 

ユーモアとは

人の心を和ませるようなおかしみ。上品で、笑いを誘うしゃれ(洒落)。

デジタル大辞泉

とされています。

ユーモア=笑い と捉えている人も多いかと思いますが、どちらかというとユーモアは

 

ものごとの考え方や捉え方を楽観的にするための行為

 

と言えるため、笑いよりももっと生活に身近な存在であると言えます。

 

ユーモアの必要性


ではユーモアは私たちの生活でどのような必要性があるのでしょうか。

1.脳の活性化

脳科学者の茂木健一郎さんは、ユーモアの持つ楽観的なものの見方をすることで

 

潜在能力が発揮される

 

とさまざまな場面で言っています。

実際に、ユーモアを取り入れながら勉強した子供と、ユーモアが全く許されない環境で勉強した子供とを比較した結果、ユーモアを取り入れながら勉強をした子供の方が学習効果が高かったという報告もあります。

<参考:子供の英語学習における「ユーモア」や「笑い」の力

子供に人気の

 

うんこドリルシリーズ

 

もユーモアを上手に取り入れた例だと思います。

 

2.免疫力を高める

がん細胞やウイルスなどを攻撃するリンパ球の一つである

 

NK細胞(ナチュラル・キラー細胞)

 

は、ユーモアなどの笑いで活性化されることが科学的に証明されてきています。

<参考:公益財団法人長寿科学振興財団 笑いの免疫機能・ストレスへの作用について

また、ストレスは免疫力を下げる一番大きな要因ですが、ユーモアなどの笑いを取り入れることでストレスが軽減し、その結果

 

免疫力を高める

 

効果があります。

過去のブログでも、笑いの健康効果についてお伝えしていますので、リンクを貼っておきますのでぜひ参考にしてみてください。

↓ ↓ ↓

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3.人間関係を良くする

ユーモアは、人と人との立場や関係性に関係なく

 

人間関係を良くする

 

とも言われています。

『音楽は国境を超える』という言葉はよく耳にしますが、ユーモアにも国境はなく、立場と立場の間にある壁を崩す役割があり

 

ユーモアによって打ち解けた関係を結ぶことができる

 

と考えられています。

実際に、ムスッとした顔の人よりも、明るい雰囲気があって、ユーモアたっぷりに話をしてくれる人の方に、人は安心感を持つとされています。

私も研修などで講師をする時に、必ずその場の雰囲気をみながら適度にユーモアを交えるようにしています。

医療系の研修だとどうしても真面目すぎる話になりやすいのですが、一服の清涼剤のようにユーモアを少し織り交ぜるだけで、研修後の質問のしやすさや研修後の受講者との交流もとてもスムーズにいくという経験をしています。

 

ユーモアのセンス


こうしたユーモアを磨くためには、どのようなセンスが必要なのでしょうか。

ドイツの心理学者のハンス・アイゼンク(Hans Eysenck:1916年〜1997年) によると、ユーモアのセンスは3つあるとされています。

 

1.生産性

生産性というのは、冗談や面白い話をよく思いつき、その冗談で他者をよく笑わせることができる人のことで、その名の通り

 

笑いを生産できる人

 

のことを言います。

有名人では

 

明石家さんまさん

 

のような人が、ユーモアの生産性があると言えます。

過去のブログでは、明石家さんまさんを例にしてユーモアについてお伝えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。

↓ ↓ ↓

他にも、川柳を思いつきやすい、ちょっとした日常に笑いを取り入れることができやすい人などは、ユーモアの生産性があると言えますね。

 

2.同一性

同一性というのは、自分が所属するグループの人々と同じように笑うこと、すなわち

 

笑いを共有できる人

 

のことを言います。

これはほぼ誰でも持ち合わせているもので、例えば落語・漫才などの寄席(よせ)を劇場や会場などでみている時に

 

みんなと一緒に笑いたい

 

という心理が無意識のうちに働くことを想像していただければと思います。

みんなで楽しむ場に参加していて、一人だけシラけた雰囲気だとその場に居づらくなりますよね。

なので、自分もみんなと一緒でありたい(楽しみたい)という同一性を求める心理が自然と働くのです。

 

3.量

量というのは、先ほどお伝えした生産性とは異なり、ユーモアの刺激に敏感に反応してそれを楽しんだり他の人より多く笑うことのことであり

 

ユーモアを味わう能力が高い

笑いの絶対量が多い

みんなよりも笑い声が大きい

 

といった人のことを言います。

言い換えると

 

ユーモアを笑いと捉える感受性の高い人

 

とも言えます。

側から見たら、なんでそんなところにハマるのか分からないといったことでも、よく笑う人っていますよね。

でも、ことわざにもあるように

 

笑う門には福来る

 

と言うように、ユーモアや笑いに対する感受性が高いということは、それだけ幸せを実感している時間を長く持つことができていると言えるのではないでしょうか。

 

ユーモアを応用する


最近では、ユーモアをさまざまな場面で応用するという

 

コーピングユーモア(coping humor)

 

という概念が注目されています。

コープ(cope)というのは、対応する・対処するという意味であり、コーピングユーモアは

 

ユーモアでストレスフルな状況に対応(コープ)する

 

ということです。

冒頭で取り上げた

 

コロナ鬱

 

など、非常につらい状況に置かれた時には、正面から向き合うととてもつらくてどうしようもなくなります。

そんな時に、ユーモアを活用することで

 

うまくその場をやり過ごす

ストレスにうまく対応する・対処する

つらさをユーモアのセンスで乗り越えようとする

 

ことがコーピングユーモアなのです。

このコーピングユーモアに関係して、私が忘れることができない利用者さんとのエピソードを紹介したいと思います。

 

事例で考える:みえこさんのコーピングユーモア

みえこさんは93歳で腎臓の機能が徐々に悪くなる

 

慢性腎不全

 

という病気を患っていました。

ご主人は10年以上前に亡くなられ、息子夫婦と適度な距離を保ちながら、一人で老人ホームで過ごしておられました。

このままでは人工透析を受けなければならないくらいに腎機能が低下していたのですが、本人は頑なに人工透析を拒否され

 

「このまま自然にお迎えが来る方がマシよ」

(・`ω・)

 

と言われていました。

みえこさんは川柳やユーモアを作り出すことがとても得意な人でした。

体を動かすと体のあちこちが痛み、食べ物の味も段々と分からなくなる中でも、私が訪問する時には、新しい川柳を考えては教えてくれました。

 

うまいもの 味はないけど 不味くはない

夢に出る 夫の誘いに 「出直して来い」

痛む身は バイキンマンの いたずらよ

 

など、こちらも聞いてて思わず吹き出すような川柳を作っては教えてくれていました。

 

「いいことばっかりじゃないけど、悪いことばかり考えていても仕方がないから、せめて笑いにしたいんよ」

 

それがみえこさんの口癖でした。

ある日、みえこさんから

 

「作業療法士ってそもそも何をする仕事なの?」

 

と改めて聞かれた時に、私は最初、真面目に答えました。

するとみえこさんから

 

「もうちょっと面白く教えてよ」

( ̄ー ̄)ワライガタラヌ…

 

と言われたので、色々と考えました。

そして、私は作業療法士でもあり、お坊さんでもあるので

 

『サ行』利用 法師(ほうし=僧侶)です」

 

と答えました。

そして

 

りげなく

っかりと(しなやかに)

べての人の

いかつに

っと寄り添う

 

のが作業療法士(『サ行』利用法師)だと伝えました。

その言葉を聞いたみえこさんは、「へぇ〜」っと感心したかのような反応をされ

 

「まあまあのセンスじゃね」

(*´艸`)プクク…

 

と笑いながら答えてくださいました。

 

それからしばらくして、みえこさんの容態が悪化して来ました。

起き上がることも難しくなり、ほぼ寝たきりの状態になりながらも、ベッド周りのことはなんとか自分でやりたいとの気持ちがあったので、医療・介護のスタッフは一所懸命みえこさんをサポートしました。

そんなある日、みえこさんは何かを思い出したかのように

 

「この前、川本先生が言ってた『サ行』を私も利用するわ」

 

と言われ、私に耳元まで近寄るように言われました。

 

すがに

んどい

こしは

んせい

っとしといて

 

と言い終えると

 

「どうよ、このくらいはまだ言える口があるんよ」

( ̄ー ̄)ニヤ☆

 

と茶目っ気たっぷりに私の方をみて話をされました。

聞いてた私も思わず吹き出してしまい

 

「これは一本取られたね」

( ̄∇ ̄)アチャー♪

 

とみえこさんに伝えました。

 

それからほどなくして、みえこさんは旅立たれました。

私はみえこさんを通じて、改めて

 

ユーモアの大切さ

 

を学んだように思いました。

 

まとめ


 

今回は、ユーモアの必要性やユーモアのセンス、そして事例を交えながら『コロナ禍でも健康を保つために生活の中にユーモアを取り入れる』ことについてお伝えしました。

新型コロナウイルス対策でストレスで身体も心も弱ってしまう

 

コロナ鬱(うつ)

 

が長く続くと、身体や心の不調だけではなく

 

免疫力の低下

 

を引き起こしてしまい、より一層、感染症にかかりやすい状態になってしまいます。

そんな時こそ大切になってくるのが

 

生活の中にユーモアを取り入れること

 

であり、非常につらい状況に置かれた時こそ、コーピングユーモアを活用することで

 

うまくその場をやり過ごす

ストレスにうまく対応する・対処する

つらさをユーモアのセンスで乗り越えようとする

 

ことが大切だということもお伝えしました。

このコロナ禍が収まるのはいつになるのか分かりません。

であればこそ、身体と心の健康のために、ユーモアを生活の中に積極的に取り入れて欲しいと思います。

 

 

皆さんの貴重なご意見・ご感想、大変参考になりますので、お気軽にコメントなどいただけると嬉しいです。

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