新米小坊主の小話 五鈷杵を通じて智慧と慈悲と神秘の力を得る

こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。

今日は、高野山真言宗 僧侶の川本祐道(ゆうどう)として、仏教に関するちょっとした小話(こばなし)をします。

サクッと読めるように心がけていますので、お気軽に読んでみてください。

(*´▽`)ノノ

今日のアイキャッチの画像は、四国八十八ヶ所霊場第十二番霊場 焼山寺(しょうさんじ)の山門の写真です。

(*^-^*)

 

五鈷杵を通じて智慧と慈悲と神秘の力を得る


 

前回のブログでは、三鈷杵が真言密教において

 

利他の心の実践

護摩行や念誦(ねんじゅ)において『三毒』をコントロールする

 

ため欠かすことのできない法具であることをお伝えしました。

そして三鈷杵は

 

仏さまの心(=菩提心:ぼだいしん)

 

を表す祈りの法具であることもお伝えしました。

↓ ↓ ↓

三鈷杵以外にも、両端が五叉になっている

 

五鈷杵(ごこしょ)

 

についても少しだけ触れさせていただきました。

写真は私が所有している五鈷杵です。

結構使い込んでおります。

(; ^ω^A

 

五鈷杵は加持力を象徴する法具であり、中央の鉾を中心にして四本の鉾が内側に向けられている形から

 

如来の力によって煩悩をコントロールする

 

ことを意味しています。

片方の五本の鉾が如来の智慧の力(五智)を表していて、中央の鉾は

 

大日如来

 

を表し、四本の鉾はそれぞれ

 

阿閦如来(あしゅくにょらい)

宝生如来(ほうしょうにょらい)

阿弥陀如来(あみだにょらい)

不空成就如来(ふくうじょうじゅにょらい)

 

を表してます。

もう一方の五本の鉾は

 

五欲煩悩(ごよくぼんのう)

 

を表しています。

つまり五鈷杵は

 

智慧と煩悩が柄によって繋がっている

 

ことを意味し、智慧も煩悩も同じ種類で起源も同じ(同種同根)であるという意味が込められています。

 

五鈷杵の使い方は密教の宗派内でも違いがあり、その主体性については行者それぞれに委ねられているので、五鈷杵の持ちかたや使い方も基本的には任意です。

私の場合は師匠から五鈷杵と作法について授かり、護摩行に参列する時や日々のお勤めの時に使っています。

まず、五鈷杵を右手に持って、へその少し下4〜5cmに位置する

 

丹田(たんでん)

 

を意識しながら呼吸を行います。

精神を集中して五鈷杵を縦にして

 

天と地を結ぶ

 

ことを行います。

五鈷杵の両端の鉾よりも、柄の中心にある

 

鬼目(きもく)

 

から天と地の霊気を取り入れることをイメージしながら腰に巻いている紐の右側に差します。

こうした作法を行うことで、天と地と周囲のエネルギーを吸収しながら

 

宇宙に遍満している智慧と慈悲と神秘の力を得る

 

ことを真言行者は常に意識して行っているのです。

 

ちなみに、お大師さまといえば

このお姿が有名ですね。

お大師さまが握っている五鈷杵は、胸の中心の

 

膻中(だんちゅう)

 

に位置しています。

膻中は古くから

 

宇宙に遍満する霊気の出入り口

 

とされています。

また掌の中央には

 

労宮(ろうきゅう)

 

という強力なツボがあり、労宮で五鈷杵の中心を握ることで

 

宇宙の霊気を最も効率的に吸収することができる

 

とされています。

すなわち、お大師さまのお姿の意味は、膻中の前に老宮で五鈷杵を握った手を持ってくることで、宇宙の霊気を効率よく取り組むことができるので

 

人がその身のままで宇宙と一体となってその力を余すことなく使うことができる

 

ための最も完成されたお姿であると言えるのではないでしょうか。

 

 

<お大師さまゆかりの地>

 

四国霊場八十八ヶ所

第十二番札所

摩廬山 正寿院 焼山寺

(まろざん しょうじゅいん しょうさんじ) 

弘仁6年(西暦815年)に、弘法大師(お大師さま)が開創されたお寺であり、標高938mの焼山寺山の8合目近くにあり、四国霊場では2番目に高い場所に位置しています。

昔から11番札所の藤井寺から12番札所の焼山寺までの道のりは険しく、その道のりは『遍路ころがし』と言われるほどです。

古の時代、この山には神通力を持った大蛇が棲んでおり、しばしば火を吐いては農作物や村人を襲っていたと言われていました。

お大師さまがこの地に来られ、一本杉のところで体を休めていたところ、阿弥陀如来の夢をみられました。

目を覚ましたところ、辺り一面が大蛇によって火の海にされていたため、お大師さまは『摩廬(まろ=水輪という意味)の印咒(いんじゅ)』を唱えながら大蛇を山頂近くの岩窟に追い詰め、虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)の御加護のもとに大蛇を岩窟に封じました。

<約5の動画で焼山寺の紹介をされています>

そして、自らが彫られた三面大黒天を安置して、村人たちの大衆安楽、五穀豊穣を祈ると共に、焼山となってしまったこの地にお寺を建て、焼山寺と名付けました。

焼山寺の境内にはお大師さまとこの地にゆかりのある樹齢数百年の杉の巨木が並んでおり、古くから巡礼者を見守っています。

所在地:〒771-3421 徳島県名西郡神山町下分字中318

お問い合わせ:088-677-0112(TEL)

交通アクセス:四国八十八ヶ所霊場會

 

 

皆さんの貴重なご意見・ご感想、大変参考になりますので、お気軽にコメントなどいただけると嬉しいです。

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