新米小坊主の小話 争いをなくし文化や芸術に親しむことの大切さ

こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。

今日は、高野山真言宗 僧侶の川本祐道(ゆうどう)として、仏教に関するちょっとした小話(こばなし)をします。

サクッと読めるように心がけていますので、お気軽に読んでみてください。 

(*´▽`)ノノ

今日のアイキャッチの画像は、本編にも登場する神泉苑(しんせんえん)と法成橋の写真です。

(*^-^*)

 

争いをなくして文化や芸術に親しむことの大切さ


 

桓武天皇(かんむてんのう:西暦737年〜806年)は平安京を創った時に

 

神泉苑(しんせんえん)

 

という庭園を造りました。

今も、京都の二条城の南に『史跡』として残っていますが、当時の神泉苑は

 

南北五百メートル 東西二百四十メートル

 

の広大な庭園でした。

Σ(゚Д゚)

 

神泉苑に、桓武天皇は27回、平城天皇は13回、嵯峨天皇は40回、淳和天皇(じゅんなてんのう:西暦786年〜840年)は10回ほど、憩いのためにこの地を訪れたと伝わっています。

この神泉苑は、お大師さまが日照りで雨が全く降らずに作物が育たない

 

干ばつ(かんばつ)

 

を治めるための

 

雨乞いの祈祷(あまごいのきとう)

 

をした場所としても知られています。

お大師さまは神泉苑の、自然と人とが溶け合い、月明かりや風や日の光が心地よく、動物も植物もみんな生き生きと過ごしている様子を

 

『秋日神泉苑を観る』

 

という詩の中で歌われています。

薬子の変などの混乱の時期を鎮めた先に、嵯峨天皇とお大師さまが目指したのは

 

戦や争いがなく

 

人々が安心して暮らすことができ

 

自然を愛し

 

芸術に親しむ

 

世の中であったことが伺えます。

 

いつの時代にも動乱や混乱はあります。

新型コロナウイルスとの戦いは、世界中に動乱や混乱を招いています。

当たり前だった日常が大きく変わることは、ストレスを増やし、他人への攻撃的な行動や言動に繋がってしまうという悲しい側面があります。

でも、そんな時こそ

 

争いや攻撃的な考え方をやめ

 

当たり前の日常や自然を見つめ直し

 

どこか少しの時間でも心にゆとりの持てる時間を作り

 

先人の知恵である文化や芸術に触れてみる

 

ことが大切なのではないでしょうか。

 

 

<お大師さまゆかりの地>

 

神泉苑(しんせんえん) 

貞観5年(西暦863年)に疫病(えきびょう:感染病)が流行した時には、神泉苑で朝廷による初めての御霊会(ごりょうえ)が行われ、天皇や民衆が見守る中、人々の祈りとともに、疫病退散のための経典の読誦や、雅楽の演奏、稚児の舞などが行われました。

3くらいの動画で神泉苑の紹介をされています>

鎌倉時代、静御前(しずかごぜん:生没年不明)が神泉苑で雨乞いの舞を舞ったとも伝わっています。言い伝えではこの神泉苑で、源義経(みなもとのよしつね:西暦1159年〜1189年)と静御前が出会った場とも言われています(諸説あります)。

1分くらいの動画で2012年に行われた神泉苑での静御前の舞の紹介をされています>

所在地:〒604-8306 京都府京都市中京区門前町166

お問い合わせ:075-821-1466

交通アクセス:神泉苑ホームページ

 

 

皆さんの貴重なご意見・ご感想、大変参考になりますので、お気軽にコメントなどいただけると嬉しいです。

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