歌の力で心も体もすっきり! 心と体の健康のために歌いましょう

こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。

皆さん、歌は好きですか?

 

気持ちが沈んでいる時

 

もう一踏ん張りの元気が欲しい時

 

リラックスをしたい時

 

なんとなく時間を持て余している時

 

など、歌を聞いたり歌ったりすることがあると思います。

作業療法では、歌や楽器演奏を治療として用いることや、健康を保つための方法として用いることがあります。

今日はそんな音楽の中でも

 

歌の力で心も体もすっきりする方法

 

についてお話をしたいと思います。

♪♪(o*゜∇゜)o~♪♪

 

ちなみに、私は小椋佳(おぐらけい)さんの歌う

 

『歓送の歌(かんそうのうた)』

 

が大好きで、いろいろな場面で何度も聞いたり自分で歌ったりしています。

5分程度の動画で小椋佳さんが『歓送の歌』を歌っています>

私がこの曲を聞いたのは、オリジナルビデオアニメの

 

銀河英雄伝説

 

ですから、今から32年前(この曲自体は26年前)にもなりますね。

その頃からずっと聴き続けていても、まったく色あせないです。

<画像引用:dアニメストア

 

声に出して歌う


 

歌を歌う時には当然、声に出して歌いますよね。

声に出して歌を歌うことでは以下の3つの効果が期待できます。

 

1.呼吸器系の改善

歌を歌うことで

 

成人ぜんそく

 

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

 

といった、呼吸器疾患の改善にも繋がります。

このことは、独立行政法人 環境再生保全機構がweb版で紹介している

 

すこやかライフ

 

でも触れられていて、歌を歌うことで

 

横隔膜

 

をしっかりと使った

 

腹式呼吸

 

が自然な形で行えるので、肺の機能や血液中での酸素のやり取りといった

 

呼吸器系の改善

 

に繋がるのです。

腹式呼吸に関しては、以前のブログに詳しく書いてありますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。

↓ ↓ ↓

 

2.ストレス発散

しっかりと声に出して歌うと、気持ちも晴れやかになってきます。

 

「自分は音痴だから、歌に自信がない」

(´・ω・`)

 

と言われるかもしれませんが

 

好きな歌を

 

好きなように歌う

 

ことが大切なのです。

お勧めは

 

お風呂に入っている時に歌う

 

ことです。

お風呂場は、狭い空間、堅い壁、浴槽のお湯など

 

声が響きやすい最良の音響設備

 

なので、歌に自信がなくても声がよく響いて歌が上手くなったように聞こえます

また、お風呂に入っている時は

 

とてもリラックスしている

 

ので、余計な力を入れずに気持ちよく声を出すことができます。

新型コロナウイルスの感染対策の記事でも、外で大きな声を出したり歌うことは控えるよう呼びかけがされていますが、その一方でお風呂で歌うことなど、限られたスペースであればむしろストレス発散になると言われています。

<資料出典:note Mariko Nishimura

ただし、集合住宅(アパート・マンション)や深夜の時間帯に風呂場で大声を出すと、とても音が響いてしまうので、時間帯には注意をしましょう。

 

3.摂食・嚥下機能の改善

歌を歌うことで、食べ物を適度な柔らかさにしたり、食べ物を飲み込みやすくするための

 

唾液の分泌のコントロール

 

がしっかりと行えるようになることや、口から取り込んだ食べ物をしっかり噛んで飲み込むために必要な

 

口や喉の周囲の筋肉の働きが良くなる

 

ので、その結果

 

摂食・嚥下機能の改善

 

に繋がります。

特に唾液が出にくい病気をしている人、何かしらの治療で薬を飲んでいる人、お年寄りなどは、唾液の分泌量が極端に少なくなっていることや、舌の力が弱くなっているため

 

十分に食塊(しょくかい:食べ物のかたまり)が柔らかくなっていないまま飲み込んでしまう

 

ことや、食塊を押し込む舌の力が不十分なために

 

気道をきちんと閉じた状態にできないまま飲み込んでしまう

 

ことが起きてしまうので

 

誤嚥(ごえん:誤って気道に食べ物などが入ってしまう)

 

を引き起こしてしまい、最悪の場合は

 

肺炎

 

になってしまいます。

摂食・嚥下と誤嚥のメカニズムに関しては、こちらのブログ記事もぜひ参考にしてみてください。

↓ ↓ ↓

摂食・嚥下機能の改善というと、専門職が関わらないと難しいと思われる方も多いようですが

 

声に出して歌を歌う

 

だけで安全に簡単に、それでいて専門職が関わっている以上の効果も期待できるのです。

 

ハミング(鼻歌)をする


 

 

「そうは言っても、なかなか歌えないですよ」

(・´ω`・)困ッタナァ…

 

と言われる方もおられると思います。

そんな方は

 

ハミング(鼻歌)をする

 

ことを試してみてください。

♪(´ε` )

 

ハミングをすることでは以下の3つの効果が期待できます。

 

1.鼻や喉の詰まりの解消

ハミングは

 

喉や鼻にムダな力を入れなくてもできる

 

という特徴があります。

逆に、ハミングをしていて、喉や鼻にムダな力が入っていたら、その方法はあまり良いとは言えません。

ポイントとしては、ハミングをするときに喉の近くを鳴らすことよりも

 

鼻と唇との間(または鼻先)を鳴らす感覚

 

をつかむことが大切です。

もともとハミングは

 

気分が良い時やリラックスしている時に出やすい

 

ので、お風呂に入っている時や、体の力を抜いている時に、自分の好きな歌でも曲でも良いのでワンフレーズほどハミングしてみてください。

びっくりするほど喉や鼻の通りが良くなることを実感できると思います。

 

2.何かをしながらでも気軽にできる

ハミングは喉や鼻にムダな力を入れなくてもできるので

 

料理をしながら

 

掃除をしながら

 

散歩をしながら

 

お風呂に入りながら

 

などといった

 

何かをしながらでも気軽にできる

 

という特徴があります。

もちろん、マスクをしながらでもできます

何かをしながら口を開けて声を出すことはなかなか難しいですし、料理の時には衛生面からも口を開けての動作は行わない方が望ましいですよね。

また、掃除や洗濯や散歩などをしている時に好きな歌や好きな曲をハミングすると

 

なんだか体が軽くなって動きやすい

 

という経験をしたことはありませんか?

これは、好きな歌や好きな曲を歌うことで

 

ドーパミン

 

という快楽ホルモンが分泌されるとともに、このドーパミンは運動を調節する機能も備えているので、体が軽くなったと感じることができるのです。

 

3.気持ちが楽になる

ハミングは快楽ホルモンであるドーパミンを分泌することや、自律神経を整えてくれる腹式呼吸を自然に行うため

 

気持ちが楽になる

 

という特徴があります。

このことは

 

リラックスしているからハミングができる

 

だけではなく

 

ハミングをするとリラックスできる

 

ということにも繋がります。

 

認知機能の低下予防に役立つ


 

 

私が訪問で作業療法を行っている『なおさん(仮名)』は93歳の女性の方です。

なおさんは少しのことで神経質になりやすく、訪問のつど、不安なことを話されます。

特に年齢とともに

 

物忘れがひどくなった

 

と落ち込まれることが多く、ちょっとした物忘れにも神経質になっていました。

そんな『なおさん』と私は一緒に

 

歌を一緒に歌う

 

時間を作るようにしています。

歌詞が書いている小冊子は、『なおさん』が以前に参加していた

 

『歌声広場』

 

という公民館での歌のサークル活動で配られたもので、亡くなったご主人とその『歌声広場』によく参加されていたそうです。

『なおさん』は、歌詞の書いている冊子を開けたり閉めたりしながら、声をしっかり出して歌を歌われます。

冊子には、『唱歌・童謡』といったものから『昭和のなつかしのメロディー』まで幅広く書かれています。

訪問の時に持参しているiPadを使って、その歌とともに映し出される当時の映像を見ながら、『なおさん』は昔を思い出しながら歌を歌います。

また、歌っている歌が、『なおさん』にとってどんな意味やどんな思い出があるのかを、当時を振り返りながら『なおさん』は私に話をしてくださいます。

 

「あのね、この歌を主人と一緒に歌った時がね」

ウフフヾ(´□`* )ノ

 

「この歌を歌う時に、歌の先生がね」

サン!ハイッ!! (ノ^-^)ノ ̄ ♪~θ(^0^ )( ^0^)θラララ~♪

 

『なおさん』はとても楽しそうに私に話をしてくださいます。

 

こうした思い出とともに、楽しく歌を歌うことは、ストレス発散だけではなく

 

記憶力の維持・向上

 

昔のことを思い出すことで心の安定に役立つ

 

といった

 

認知機能の低下予防

 

に繋がることは、作業療法士だけではなく音楽療法を実施する人たちにとってはおなじみのことでもあります。

歌詞やメロディーを思い出しながら歌うことで、脳の記憶の部位が活性化されるだけではなく、昔の懐かしい光景は脳の感情を司る部位を刺激して、心の安定をもたらします

年齢とともにもの忘れに悩む人は多いと思いますが、この機会にぜひ歌を活用してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ


 

今日は

 

歌の力で心も体もすっきりする方法

 

について、歌を歌うことでの効果も交えてお話をしました。

((ヽ(๑╹◡╹๑)ノ))♬

新型コロナウイルスへの対応で、なかなか体も心も休まることができない時期だからこそ、歌の力をしっかりと活用していただきたいと心から願っています。

 

 

皆さんの貴重なご意見・ご感想、大変参考になりますので、お気軽にコメントなどいただけると嬉しいです。

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2 件のコメント “歌の力で心も体もすっきり! 心と体の健康のために歌いましょう

  1. おはようございます。たしかに口ずさんでいるときは安定した気持ちでリラックスしてると思いますね❗音痴で恥ずかしいですがアニメソングは元気も出るので歌いますね❗

    1. やまおさん
      いつもコメントをありがとうございます^^
      歌の力というのは本当に良いもので、体も心も軽くしてくれる作用があります。
      古くは平安時代の和歌などからも、『歌』でのさまざまな効果を知ることができます。
      時代が経っても、不思議と心に残っている歌は、いつまでも覚えていて、なんとなく口ずさんでいるように思います。
      アニメソングは元気が出る歌が多いですし、よくよく歌詞をみてみると、『生き方』や『困難な時にこそ心に留めておきたい』ことに通じるメッセージも多く含まれていますよね♪
      またお気軽にコメントをいただけますと大変ありがたいです(*^^*)

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