こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。
今日は、高野山真言宗 僧侶の川本祐道(ゆうどう)として、仏教に関するちょっとした小話(こばなし)をします。
今日は、お坊さんの呼び方についてお話をします。
実は、お坊さんの呼び方はわかっているだけでも20近くあります。
ナント!Σ(゜ロ゜;)!!
なので、今回は意外と知られていないお坊さんの呼び方についてお話をします。
サクッと読めるように心がけていますので、お気軽に読んでみてください
(*´▽`)ノノ
目次
お坊さんの呼び方
お坊さんの呼び方は
宗派
地位
によって異なります。
阿闍梨(あじゃり)
サンスクリット語の『軌範(きはん)』という行動や判断の基準・手本を意味します。
天台宗・真言宗では『僧侶の師匠』を意味します。
阿闍梨の位の上には『大阿闍梨』・『伝燈大阿闍梨』があります。
院家(いんげ)
本寺(総本山など)を補佐するお寺(門跡寺院の別院)の主の呼び方が起源となっています。
浄土真宗では『御院(ごいん)さん』とも呼びます。
雲水(うんすい)
主に禅宗の修行僧のことを言います。
修行のため、師をたずね道を求めて各地をめぐる姿が、流れる雲(行雲流水)のようにであり、1箇所にとどまらないことが語源とも言われています。
和尚(おしょう・わじょう・かしょう)
「一休さん」でよく一休さんが師匠のことを「和尚さま」って言っていましたね。
禅宗や浄土宗では『おしょう』、法相宗や真言宗では『わじょう』、華厳宗(けごんしゅう)や天台宗では『かしょう』と読みます。
律宗や浄土真宗では和尚のことを『和上』と表します。
貫主(かんしゅ)
大本山(仏教の一宗派の最高位の寺院)や大寺の最高責任者のことを言います。
曹洞宗の大本山の住職のことや日蓮宗の本山の住職は『貫首』と表します。
管長(かんちょう)
宗派を束ねる最高責任者のことを言います。
高野山真言宗では金剛峯寺の座主が『高野山真言宗管長』となります。
化主(けしゅ)
徳の高い僧侶のことを言い、もともとは人々に仏教を説いて信仰に向かわせる『教化(きょうけ)』という言葉を由来とします。
新儀真言宗では管長または住職の敬称でもあります。
同じ意味で『能化(のうけ)』と呼ぶこともあります。
座主(ざす)
本来は宗派の僧侶全てを束ねる学識の優れた僧侶のことを表します。
比叡山延暦寺の住職は『天台座主』、真言宗の金剛峯寺や醍醐寺の住職のことも『座主』と呼びます。
住職(じゅうしょく)
『住持職(じゅうじしょく)』を省略した呼び方で、一般的な寺院の最高責任者のことを言います。
『住持(じゅうじ)』『方丈(ほうじょう)』も同じ意味です。
上人(しょうにん)
高い位・徳の高い僧侶(高僧)への敬称とされています。
最初にこの称号で呼ばれたのは、全国を回って仏教の教えを広めた平安時代中期の天台宗の僧侶である空也上人(くうやしょうにん)と言われています。
聖人(しょうにん)
親鸞聖人(しんらんしょうにん)や日蓮聖人(にちれんしょうにん)など、上人をさらに尊敬する敬称として用いられます。
新発意(しんぼっち・しんぼち)
僧侶になったばかりの人のことや、仏門に入って間もない人のことを表すことが多いとされています。
禅師(ぜんじ)
主に、禅宗で徳の高い(高徳)僧侶に対する諡(おくりな:生前の徳や行いに対して死後に贈られる敬称)を言います。
曹洞宗では永平寺・総持寺(そうじじ)の両本山の貫主に贈られます。
大師(だいし)
本来はお釈迦様を表す『偉大な師』という意味で使われます。
日本では、天台宗の開祖である最澄のことを『伝教大師』、真言宗の開祖である空海のことを『弘法大師』としていずれも諡として時の天皇から贈られています。
方丈(ほうじょう)
お釈迦様の弟子であった『維摩居士(ゆいまきょし)』の居室が一丈四方であったことから、住職や僧侶の呼び名として使われることがあります。
法主(ほっす)
本来は真理を体現したお釈迦様を意味します。
宗派や宗門の代表者(最高責任者)のことを指すこともあります。
日蓮宗では総本山の住職を『法主』と呼びます。
法尼(ほうに)
仏法を修行する尼僧のことを総じて法尼と言います。
老師(ろうし)
老僧に対する敬称であり、禅宗では坐禅などの指導者のことを示すこともあります。
門主(もんす)
地位の高い門跡寺院などの住職のことを言います。
浄土宗の本山・知恩院、浄土真宗の本山・本願寺の住職のことは『門首(もんしゅ)』と表します。
いかがでしたでしょうか?
ひとことにお坊さんと言っても、これだけの呼び方があります。
もし、お坊さんの呼び方に不安な点や
「どのようにお呼びしたら失礼がないのだろうか?」
ョ゚Д゚;))))ドキドキ
と思われたら
お寺の事務所
葬祭関係の会社の人
宗派に詳しい親戚の方
檀家総代・信徒総代といったお寺の檀家さんや信者さんを取りまとめる人
などに確認してみることをお勧めします。
<仏教ゆかりの地>
天台宗総本山 比叡山延暦寺
延暦寺(えんりゃくじ)という名前の伽藍(がらん:建物)は実在しません。
1700平方メートルにおよぶ山中に、東塔、西塔、横川(よかわ)という三塔があり、これらを中心とする三塔十六谷(さんとうじゅうろっこく)と呼ばれる地域に150ほどの堂塔があり、その総称が延暦寺と言います。
比叡山延暦寺 横川中塔
比叡山からは、日本の仏教史を飾る多くの名僧・高僧たちを輩出しています。
恵心僧都源信(えしんそうずげんしん)は『往生要集(おうじょうようしゅう)』を著して浄土教の基礎を造ります。
良忍(りょうにん)は融通念仏宗(ゆうずうねんぶつしゅう)を開きます。
法然(ほうねん)は浄土宗、法然の弟子の親鸞(しんらん)は浄土真宗を開きます。
臨済宗の栄西(えいさい)、曹洞宗の道元(どうげん)、日蓮宗の日蓮(にちれん)らも、若き日に比叡山で学び、後に山を下りて新宗教の祖師となります。
所在地:〒520-0116 滋賀県大津市坂本本町4220
電話:077-578-0001(代)
FAX:077-578-0678
交通アクセス:天台宗総本山比叡山延暦寺ホームページ
皆さんの貴重なご意見・ご感想、大変参考になりますので、お気軽にコメントなどいただけると嬉しいです。
↓ ↓ ↓
また、ブログランキングにも参加していますので、このブログがお役に立てたと思っていただけるようでしたら、
をポチッと押して応援をしていただけると大変ありがたいです。
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございます!
この記事を共有する
おはようございます。最近は外出自粛ですが気分転換と運動不足解消の為にウォーキングをしています。河土手や公園には子供連れや老夫婦の方々の姿を良く見ます。いつもは目的なしで歩いていましたがこれからもは近隣の寺院を廻ってみようかと今朝のブログを読んで思っています。いつも有り難うございます。
やまおさん
いつもコメントをありがとうございます^^
感染症の対策を続けたいくことは心身ともにストレスがたまりやすくもなります。
3つの「密」に注意して、手洗いやうがいをしっかりして、マスクも着用して適度な気分転換を図ってください。
またお気軽にコメントをいただけるとありがたいです(*^^*)