こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。
今日は、高野山真言宗 僧侶の川本祐道(ゆうどう)として、仏教に関するちょっとした小話(こばなし)をします。
この小話のブログを始めてから、多くの方から素朴な疑問として
「ところで、なんで『密教』っていうの?」
σ(・ω・,,`)?
という質問をいただきます。
なので、今回は密教について少しだけお話をします。
サクッと読めるように心がけていますので、お気軽に読んでみてください
(*´▽`)ノノ
密教はなぜ『秘密の教え』なのか
『密教』とは『秘密の教え』
のことを言います。
大乗仏教の中の『秘密仏教』
の略称でもあります。
密教が伝わる前の仏教は
はっきりとした言葉で説く教え
が中心でした。
しかし、密教の奥義と修法は師匠から弟子への秘密のこととして伝えられるので
誰もが習得することはできない
のです。
また、密教は大きく分けて
『雑密(ぞうみつ)』
『純密(じゅんみつ)』
の二つに分類されます。
『雑密』はお大師さまが唐から密教を持ち帰る前の時代の密教のことを言うことが多く、
呪術的な祈りなど、
理念や手法が体系づけられていない
ものです。
『純密』はお大師さまが唐から持ち帰った密教を体系化して確立した密教のことを言うことが多く、
『大日経』『金剛頂経(こんごうちょうきょう)』といった仏教経典に基づいて
仏様を表す印咒(いんじゅ:手と指を結び合わせて『印』を作り、仏様の真言=陀羅尼(だらに)を唱える)
曼荼羅(まんだら:宇宙の真理を表す曼荼羅図など)
灌頂法(かんじょうほう:師匠から弟子に教えを授ける方法)
壇法(だんほう:護摩壇など儀式を行う際に壇を構える方法)など
理念や手法が体系づけられている
ものです。
秘密の教えの理由
密教では
全ての生命のための祈り
大宇宙からエネルギーを授かる祈り
世の中の混乱を鎮めるための祈り
人々の幸せを願うための祈り
怨霊から人々を守るための祈り
など、たくさんの祈りを実現させていくためには
体系づけられている教え(『純密』)だけではなく、修行によって体得していく教え(『雑密』)も大切になってくる
と考えられています(『純密』と『雑密』の考え方には諸説あります)。
また、使い方を誤れば大きな災をもたらしてしまうような
呪術的な祈り
は、正しく教えを受け取らないと大変なことになってしまうので、師匠から弟子に教えを伝える時には
師匠は弟子の資質をきちんと見極めないといけない
とされています。
だから密教では、誰も簡単に習得できるわけではない秘密の教えと日々の修行が組み合わさっているので
『密教』
と呼ばれているのです。
<お大師さまゆかりの地>
高雄山 神護寺(じんごじ)
唐から戻ったお大師さまが西暦809年から最晩年まで何度も滞在されています。
国内最古の曼荼羅、『灌頂歴名(かんじょうれきめい)』、五大虚空蔵菩薩坐像(国宝)など、仏教美術の宝庫としても知られています。
また、秋には紅葉がとても素晴らしいとして多くの観光客に人気があります。
所在地:〒616-8292 京都府京都市右京区梅ケ畑高雄町5
電話:075-861-1769
交通アクセス:神護寺ホームページ
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やまおさん
いつもコメントをありがとうございます^^
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