こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
シリーズ『免疫力』、第7回目の今日は免疫力低下につながる
体の冷えを予防すること
についてお伝えします。
できるだけ分かりやすい説明を心がけていますが、もしご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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☆ヾ(´∀`)(´∀`)ノ☆
目次
体の冷えと免疫力との関係
体を冷やしてしまうと、免疫細胞の要(かなめ)として、たびたびこのブログにも登場している
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)
の働きが著しく低下してしまい
感染症にかかりやすくなってしまう
と言われています。
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)は
36.5℃以上で活性化する
とも言われているので、体が冷えてしまうとナチュラルキラー細胞(NK細胞)の働きが弱くなってしまいます。
また、お腹の冷えは腸の働きを悪くしてしまい、腸内環境のバランスが崩れてしまうために
腸の中の免疫システムが弱まる
ことでも知られており、腸の中の免疫システムが弱まることで
感染症にかかりやすくなってしまう
ことも言えます。
腸の中の免疫システムについては、下図も参考にしてください。
腸が弱まってしまうと、善玉菌の働きも弱くなり、悪玉菌が増えて病原体が増えやすい環境になってしまうことでも知られていますね。
他にも、体の冷えは
全身の血液の流れが悪くなる
肩こりを引き起こしやすくなる
頭痛がひどくなる
睡眠の質が下がる
がん細胞が元気になる
などの症状を引き起こし、体と心のバランスを崩しやすくなる結果、免疫力の低下につながるのです。
免疫力を下げないための理想的な体温は?
免疫細胞は体内温度が
35.0℃台(or 35.0℃以下)で弱まる
と言われており、逆に
37.0℃以上で活性化する
と言われています。
実際に脇の下での検温では
36.0℃〜36.5℃
が一つの目安になります。
「いやいや、私は元々体温が低いですから」
(´Д`A;)低イヨ…
と言われる方も多いと思いますし、特に女性では基礎体温が低い方も多いとも言われています。
確かに、体の仕組み上、男性と異なり女性は周期的に低温期と高温期の二相に分かれると言われていますが、平熱時との差は
0.3℃〜0.5℃
ほどとされているので、基本的には性別による有意差はなく、やはり36℃台で推移していると考えても良いと思います。
<引用出典:OMRON オムロン式美人より一部抜粋>
体温測定時に低い値が出てしまうことの多くは
脇の下に汗をかいている
正しく脇の下に挟んでいない
非接触型の体温計ばかりを使用している
といった要因が考えられます。
脇の下で測定する場合の正しい検査方法は
1.脇の下の汗を拭き取る
2.脇のくぼみの中央に、体温計の先端を下から上に向けて押し上げるように挟む
3.上半身に対して30度くらいの角度で脇をしっかりと閉めて手のひらを上に向けて肘を密着させる
4.測定していない方の手で測定している側の肘を軽く押さえる
5.実測式なら10分以上、予測式なら電子音が鳴るまで(20〜30秒程度)じっとしておく
<引用出典:TERUMO 正しい検温方法についてより一部改変>
という方法を参考にしてください。
非接触型の体温計は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って非常に多くの場面で使われるようになりましたが、その多くは額(ひたい)や手首で測定することが多いため
頭髪
汗
活動直後の体温上昇
機器と測定部位との距離・範囲
などの影響を受けやすいため
誤差も大きい
とされています。
また、非接触型体温計に関しては取扱メーカーによる誤差の大きさも指摘されています。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、さまざまな場面で非接触型の体温計での測定が増えていますが、自分自身の平熱時の状態を把握しておくためにも、できるだけ正しい方法で正確な測定をしておくことをお勧めします。
年間を通して体の冷えを予防しよう!
体の冷えの元になる原因は季節を問わずにあります。
寒暖の差(春先〜初夏・初秋〜初冬)
冷房(初夏〜初秋)
日中が寒い(初冬〜春先)
といった感じで、年間を通して体が冷える原因があります。
特に夏場の時期には
熱中症(暑くなる)
冷房(寒くなる)
という、相反する条件を気にしておかないといけないので大変な時期でもあります。
熱中症に関してはこれからの季節は特に対応を気をつけておかないといけないので、過去のブログ記事をぜひ参考にしてください。
↓ ↓ ↓
リンク:熱中症予防から対処方法までこの記事一つで全てがわかる 熱中症ブログ記事まとめ
⑴冷房の設定温度
冷房の目安は
外気との温度差5℃以内
が目安です。
それ以上温度を下げてしまうと、一時的な体の冷えから
慢性的な冷え性
に繋がる恐れがあります。
冷房に当たりすぎる、または冷房の中ばかりで活動をしていると、体の中の奥深い部分や内臓を冷やしてしまい、体温調整のために働いている
自律神経のバランスが崩れてしまう
ことになります。
自律神経の乱れは
免疫力の低下
に繋がってしまいますので、注意したいところです。
しかし、外出先で冷房が効きすぎていて、自分では冷房の調整ができないこともあると思います。
そういった場合は
足元を冷やさない対策をする
ことをお勧めします。
冷たい空気は基本的に下(床側)に流れ込んでいき、それから少しずつ上(天井側)に流れていきます。
足元が冷えると体全体の血流が悪くなるだけでなく、冷たい空気で冷やされた血液が全身を回って体を冷やしてしまいます。
なので、お勧めなのは
足首が隠れる長めの靴下
レッグウォーマー
膝掛け(ブランケット)
などを持ち歩くことです。
荷物がかさばって嫌かも知れませんが、いざ寒いと感じた時に、何も持ち歩いていないことの方が体の冷えを助長されてしまうので、一つでも良いので足元を冷やさないものを持ち歩くようにしましょう。
⑵三つの『首』を冷やさない
人間の体には大きく分けて三つの『首』があります。
首
手首
足首
の三つです。
いずれも体にとって大切な
太い血管が通っている
ことでも知られています。
特に、この三つの『首』は脇や股やお腹などと異なり
露出していることが多い
ので、冷やした場合に太い血管を伝って全身が冷えてしまいやすい傾向にあります。
首に関して、夏場であれば
スカーフ
を1枚巻いているだけでも冷え対策になりますし、冬場であれば
ハイネック
タートルネック
ネックウォーマー
マフラー
などが有効です。
手首に関しては、通年でも
長袖
リストバンド
の着用も良いですし、冬場であれば長袖に加えて
手袋
手首を覆える手袋
なども有効です。
足首に関しては(1)でもお伝えしましたが
足首が隠れる長めの靴下
レッグウォーマー
膝掛け(ブランケット)
などが有効です。
⑶体の各部位を冷やさない工夫
これまでにお伝えした部位以外での冷やさない工夫をお伝えします。
❶口(喉)
夏は暑いのでついつい冷たい飲み物を一気に飲みがちですよね。
でも冷たい飲み物を一気に飲むと、内臓が冷えてしまい、結果的に体を冷やす原因になってしまいます。
また、空気が乾燥しやすい冬場では、喉が乾いて水分を多量に飲んでしまいがちです。
過剰に摂取した水分は体内に溜まって体を冷やす原因にもなります。
ポイントとしては
少し温かい(or 温かい)飲み物を
喉の渇きを潤す程度に
少しずつこまめに飲む
ことが大切になってきます。
別記事でもお伝えしていますが、少しずつの水分をとる習慣として
ウォーターローディング
もお勧めしています。
この時に摂取する水分量の目安は
100mL〜200mL
ほどです。
ウォーターローディングは体を冷やさないだけではなく
熱中症予防
としても効果的です。
❷上半身
夏場であっても
カーディガン
薄手のジャケット
などを持ち歩いて、こまめに着脱してその場の気温に合わせるようにしましょう。
冬場は厚手のコートなどを着ることも多くなると思いますが、室内外の温度差が激しい時には、こまめに着脱して体温を一定に保つようにしましょう。
❸お腹と腰
お腹から足元まで覆うことのできる
膝掛け(ブランケット)
は足首だけではなく、お腹周りを冷やさないための必需品と言えます。
最近は季節を問わずに
腹巻
使い捨てカイロ
を使用する人も増えてきています。
特に、夏場は寝苦しくて無意識に布団をはがしたり、衣類がきちんと着れていないうちにお腹周りが冷えてしまって体調を崩すことも珍しくないので
寝ている時にお腹を冷やさない工夫
が大切になってきます。
❹下半身
暑い夏であっても、スポーツをする時以外であれば、できるだけ肌の露出を少なくするために
長ズボン
長めのスカート
を着用することをお勧めします。
冷房の効いた部屋に入ると、足元から冷えてくるため、露出している部分が体の下側であればあるほど、体の冷えが急速に進んでしまいます。
❺お風呂
体を温める方法として最もよく取り入れられていますが、この時にシャワーではなく
湯船に浸かる
ことが大切になってきます。
湯船に浸かることで
体の奥深くまで温める
ことができ、体の冷えを予防することができます。
また、お風呂に入ってリラックスすすることで
副交感神経が優位
になり、免疫力低下の大きな要因でもある
ストレスも解消される
ことから、湯船につかることが良いと言えます。
湯船に浸かる時には
40℃のぬるま湯で
15分程度浸かる
ことが良いとされていますし、心臓への負担をかけたくな人であれば
半身浴
でも十分に体の冷えを予防することができます。
半身浴をする際には
肩にタオルをかけておく
ことで首から脇にかけてを冷やさない工夫にもなります。
まとめ
今回はシリーズ『免疫力』の第7回目として、免疫力低下につながる
体の冷えを予防すること
についてお伝えするとともに
体の冷えと免疫力との関係
免疫力を下げないための理想的な体温
年間を通して体の冷えを予防する方法
についてお伝えしました。
今までの話は免疫力を上げる話が中心でしたが、今回は免疫力を下げないための取り組みについてお伝えしました。
コロナ禍がひと段落しても、感染症や病気から身を守ることがとても大切になってくるということを私たち一人ひとりがしっかりと認識し、このシリーズを通して免疫力を少しでも高めることができるようになっていただければ、とても嬉しいです。
(ㅅ´ ˘ `)♡
皆さんの貴重なご意見・ご感想、大変参考になりますので、お気軽にコメントなどいただけると嬉しいです。
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最後までブログを読んでくださり、ありがとうございます!
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こんにちは。
「冷え」は一年中予防しなくてはならないんですね。
冷えによる免疫力低下が怖いですね。
夏に向かい、知らず知らず冷えてしまうこともありますよね。
平熱は36.4℃ですが、冷えは溜まるといいますもんね。気をつけます。
ウォーターローディングも実行します。
情報ありがとうございました。
KEIKO OKADAさま
いつもコメントありがとうございます^_^
冬場の「冷え」もさまざまな危険を伴いますが、最近は夏場の冷房での「冷え」の問題が結構取り上げられていて、夏風邪の誘発因子にもなっています^_^;
これからの季節は熱中症にも気をつけないといけないので、「暑い」「寒い」のコントロールが難しくなりやすいので、気をつけたいところです。
ウォーターローディング、ぜひお試しください♪私はずっと継続していて体調が良いです^_^
またお気軽にコメントをいただけると嬉しいです(*^_^*)