新米小坊主の小話 仏教と蓮の花

こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。

今日は、高野山真言宗 僧侶の川本祐道(ゆうどう)として、仏教に関するちょっとした小話(こばなし)をします。

サクッと読めるように心がけていますので、お気軽に読んでみてください。

(*´▽`)ノノ

今日の『お大師さまゆかりの地』は、今回の記事で触れている蓮(ハス)の花の名所としても知られている、旧嵯峨御所 大本山 大覚寺(だいかくじ)です。

(*^-^*)

 

仏教と蓮の花


 

仏教で花といえば

 

蓮の花

 

をイメージされる方も多いかと思います。

もちろん、彼岸花(ヒガンバナ)=曼珠沙華(マンジュシャゲ)と思われる方も多いと思いますが、仏教で出てくるお花のほとんどは蓮の花と言っても良いと思いますし、仏教で最も尊ばれるのも蓮の花です。

アニメ『鬼滅の刃』の主題歌にもなった

 

紅蓮華(ぐれんげ)

 

も仏教では

 

仏さまの慈悲の心から生じる救済の働き

 

を意味しています。

そして花は、私たちの心を癒してくれると同時に、侮辱や苦しみに耐え忍び、心を動かさないことを意味する

 

忍辱(にんにく)

 

を象徴しているとも言われています。

花は自らの意思で動くことはできません。

置かれた場所で咲くより他なく、場所によっては咲くこともできないのが花です。

でも、どんな場所にあっても、咲く花は私たちの心を和らげてくれます。

お釈迦さまが泥の中から生まれた清らかな蓮の花一本で教えを説いたことからも分かるように、花が持つ

 

慈愛の心

 

は仏さまに通じるものであり、その花の心を積極的に取り入れなさいと仏教では教えています。

花が忍辱を象徴するというのは、まさに蓮の花の咲き方からも知ることができます。

蓮の花は

 

泥の中でじっと忍んで時を待ち

栄養分をしっかりと蓄え

泥の中から茎を伸ばし

泥の色に染まることなく純白(紅)の花として咲き誇る

 

こととして知られています。

泥とはすなわち

 

混沌

 

を意味しています。

蓮の花は、混沌の中から生まれ、咲いている間も、泥の中から養分を吸収しています。

混沌として、さまざまなものが入り混じった泥だからこそ、美しい蓮の花を咲かせることができるのです。

これは人の心でも同じことが言えます。

お大師さまは『般若心経秘鍵』で次のように言われています。

 

(はちす)を観じて自浄を知り

(このみ)を見て心徳を覚る

 

蓮の花を見て、自分の心の内の清らかな本性を知り、その実を見ることで、心に徳が備わる可能性に気づくことができる。

 

誰もが生きていく上ではさまざまな苦難に遭遇するものです。

どうして良いか分からずに、まさに混沌とした状態になることもあります。

そんな時に、忍辱の心を表している蓮の花を思い出してください。

どんな苦難があっても、心を破ったり必要以上に心を乱したりするのではなく

 

忍辱を経験しているからこそ

これから自分が大きく成長することができ

きっと道が開けてきて

蓮の花のように大輪の花を咲かせることができる

 

と落ち着いた心で自分自身と向き合ってみることが大切なのです。

そうすることで、今この苦難も、必ず自分の成長の糧になると思うことができ、心が豊かになってくるのではないでしょうか。

 

 

<お大師さまゆかりの地>

 

旧嵯峨御所

大本山 大覚寺

(だいほんざん だいかくじ) 

大覚寺は弘法大師を宗祖とする真言宗大覚寺派の本山であり、通称、嵯峨御所(さがごしょ)と呼ばれています。

嵯峨天皇が橘嘉智子(たちばなのかちこ)、のちの檀林皇后(だんりんこうごう)とのご成婚に際して建立された離宮(りきゅう)が大覚寺の前身である離宮嵯峨院(りきゅうさがいん)です。

<大覚寺 心経宝塔>

弘法大師のすすめにより、嵯峨天皇が納められた般若心経は60年に1度だけ開封される勅封(ちょくふう)として奉納されており、大覚寺は般若心経写経の根本道場としても知られています。

<約4分半の動画で大覚寺の紹介をされています>

明治時代の初めまでは、代々の天皇もしくは皇室に連なる方が門跡(もんせき:住職のこと)を務められた格式の高い門跡寺院でもあります。

<大沢池の蓮の花>

大覚寺はいけばな発祥の花の寺としても知られており、「いけばな嵯峨御流(さがごりゅう)」の総司所(そうじしょ:家元)でもあります。

また、大覚寺敷地内の大沢池(おおさわのいけ)は、毎年夏ごろになると蓮の花が咲き誇る名所としても知られています。

所在地:〒616-8411 京都府京都市右京区嵯峨大沢町4

お問い合わせ:075-871-0071

交通アクセス:大覚寺ホームページ

 

 

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