こんにちは。広島の作業療法士の川本健太郎です。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
前回のブログでは、かかりつけ医をもったほうがよい6つの理由を中心にお伝えしました。
かかりつけ医は基本的に、普段から自分がかかりつけていて
なんでも気軽に相談できるお医者さん
という意味です。
今日は『かかりつけ医』を選ぶ8つのポイントについてお伝えしたいと思います。
なお、今回の記事を書くにあたり、訪問看護ステーションの看護師さんたちにもご協力いただきましたm(_ _)m
また、皆さんの貴重なご意見・ご感想、大変参考になりますので、お気軽にコメントなどいただけると嬉しいです。
↓ ↓ ↓
☆ヾ(´∀`)(´∀`)ノ☆
目次
かかりつけ医を選ぶ8つのポイント
大きな病院は、専門的な治療や高度な先進医療などを受ける時に非常に心強いところでもあります。
しかしながら、病院そのものを受診する患者さんの数が多いことや、忙しい時には分刻みでの予約が入っていることも多い(しかもだいたい時間がおしてしまう)ことなどから
ひとりひとりの患者さんの全体像を把握して
その人にあった医療提供について
時間をかけて相談に乗ってくれることは難しい
のが現状です。
一方、かかりつけ医であれば、これらの問題点に対して、一つ一つ丁寧に対応してもらえることが多いと言えます。
では、かかりつけ医を選ぶときに押さえておきたいポイントはどのようなところなのでしょうか。
1.話をじっくり聞いてくれる
かかりつけ医を選ぶ際に
自分や家族のことを話しやすいかどうか
という点が非常に重要になってきます。
そのためには
話をじっくりと聞いてくれる
ことが大前提になってきます。
なので
患者さんが話をしていても適当に相槌だけをうつ
..φ(・ω・`)ハイハイ
患者さんの話を途中で遮って自分の意見を押し付ける
(# ゚Д゚)ンダヨ!
いかにも面倒だと思えるような不機嫌そうな表情をする
(´Д`)~メンドクセ~
といった態度をとるようなお医者さんはかかりつけ医には向いていないと言えます。
その一方で、お医者さんも他の患者さんの対応で忙しくしていたり、検査などが重なって診察予定時間が押してしまったり、急患が入って予定されていた診察時間での対応が難しかったりと、なかなかじっくりと話を聞く時間が確保できないのも実情としてあります。
また、患者さんの中には必要以上に長居をする人もいるため、その対応でお医者さんが疲れてしまうこともあるので、じっくりと話が聞けない理由がお医者さん側だけの問題にある訳ではありません。
(´・ω・`)ニンゲンダモノ…
そのため、多くの病院・診療所では予約制を導入してできるだけ患者さんの話を聞ける環境になるよう工夫をしていますが、かかりつけ医を選ぶ際には予約制だけではなく
簡単な電話相談も受け付けてくれるかどうか
もポイントとして押さえておきたいところです。
また、病院・診療所によっては、比較的混雑していない曜日や時間帯を教えてくれるところもあります。
特に初診の際にはじっくりと話を聞いてもらう必要があるので
受付窓口が柔軟に対応してくれるかどうか
(○´Д`)bドゾ
もかかりつけ医を選ぶ時のポイントにしたいですね。
2.自身の持病や健康状態、家族の病気や健康状態を総合的に診断して適切なアドバイスをしてくれる
患者さん自身の病気については、診察したお医者さんであれば必要な診断と治療をすぐに受けられるようにするのは当たり前ですが、かかりつけ医であれば
家族の健康管理
についてもしっかりと診てもらう必要があります。
例えば、持病のある高齢者と同居している時、感染症の流行の季節になると
家族の予防接種の必要性と接種の時期
感染症対策
などについて、かかりつけ医に相談することがあります。
小さな子供と同居している場合には
子供特有の病気について(季節性、年齢別など)
子供に薬を飲ませる時の注意点
受診の目安
などについても、かかりつけ医に相談することがあります。
医療的ケアが必要な障害者や高齢者と同居している場合には
生活上の注意点
吸引や処置など家族が行える医療行為での注意点
訪問看護や介護事業所との連絡調整
などについて、かかりつけ医に相談することがあります。
かかりつけ医に求められるのは
病気だけではなく病気によって影響を受ける全ての家族のサポートをする
ことでもあるので、かかりつけ医を選ぶ際には家族のこともしっかりとみてくれるかどうかも選ぶポイントとして押さえておきたいですね。
3.病気や治療法や薬についてわかりやすく説明してくれて治療方針を一緒に考えてくれる
病気や治療法や薬に関しては、インターネットで簡単に情報が手に入るようになってきました。
しかし、インターネット上での情報は、あくまでも一般的な内容であって
高度な医療判断が必要な情報ではない
ことがほとんどです。
また、高度な医療判断が必要な情報は医療専門用語が多く、予備知識がないと医療専門職であっても
さっぱり分からない
┐(´д`)┌ワカラン…
ことがほとんどです。
こういった情報について、かかりつけ医を選ぶ際には
分かりやすく説明してくれるかどうか
が大きなポイントになってきます。
「病気のことは専門家が考えてるから余計なことは言わないように」
(´Д`)〜イランコトヨ
「つべこべ言わずに言われた通りの治療を受けてればいいんです」
(`Δ´)ダマッテロ!
「薬のことなんて細かいことは薬局で聞きなさい」
(*´Д`)ココデキクナヨ…
など、患者さんの素朴な疑問や不安を解消するための質問を受け付けないようなお医者さんは、かかりつけ医として向いていないと言えます。
特に、患者さんの生活スタイルや家庭環境によっては、ある程度決められた治療方針(ガイドライン)での対応が難しいことも多いため、患者さんの置かれた環境や相談内容をきちんと理解した上で
治療方針を患者さんと一緒に考えてくれるかどうか
もかかりつけ医を選ぶ時のポイントにしたいですね。
4.精密検査や入院が必要な時には適切な病院・診療科・専門医などを紹介してもらえる
症状によっては、かかりつけ医のところでは対応が難しい場合もあります。
そんな時に
精密検査や入院のための病院を紹介してくれる
適切な診療科・専門医を紹介してくれる
のも、かかりつけ医の役割です。
特に、精密検査や入院を要する場合には、普段の状態を紹介先の医師や看護師も把握しておきたいので
かかりつけ医からの紹介状
は非常に重要な情報になります。
この紹介状ですが、正式名称は
診療情報提供書
と言います(このブログでは紹介状と略称で表現しています)。
紹介状がなくても大病院や特定機能病院の受診はできますが
選定療養費
という名目で病院が定めた額(5千円以上)を支払う必要があります。
今後、この選定療養費はさらに値上げをする方向で進んでいますので、かかりつけ医からの紹介状は必要と言えると思います。
厚生労働省は19日、紹介状なしで大病院を受診した患者から初診料などの窓口負担とは別に5千円以上を徴収する定額負担制度について、2022年度までに徴収額を2千円以上増やして最低7千円以上の徴収を病院に義務付ける方向で検討に入った。
軽症患者には地域のかかりつけ医に行ってもらい、専門病院がより高度な医療や入院治療などに専念できるようにする狙い。
厚生労働省は併せて、紹介状なしで受診する際の初診料を引き下げる方針。患者の自己負担の増加を抑える。
また、紹介状がなければかかりつけ医のところで受けた検査をまた受けなくてはならないことが多く
時間も費用も余分にかかる
ことがあります。
紹介状を作るときにも文書作成費はかかりますが、数百円~3千円程度ですむ場合がほとんどなので、きちんと紹介状を書いてもらえるかかりつけ医を選ぶようにしましょう。
5.必要に応じて訪問診療・訪問看護・介護サービス・関係相談窓口につないでくれる
自力で通院することが困難な場合、介護が必要になった場合、医療に関する行政への手続きが必要になった場合など
必要に応じてそれぞれの専門分野につないでくれる
のもかかりつけ医の役割です。
通院が困難な場合は、かかりつけ医自身が訪問診療を行っているところもありますが、通院が困難な人の多くは
24時間の対応が必要な場合が多い
ため、かかりつけ医だけでは対応が難しい場合には、緊急時に往診をしてくれる医療機関を紹介してくれます(以下の『6.イザという時に往診してもらえる』でもう少し詳しくお伝えします)。
かかりつけ医を選ぶ時には
どんな病院と連携をしているか
どんな医療・介護・福祉事業所と連携をしているか
行政への相談窓口への連絡や医療に関係した各種届出の手続きの方法を知っているか
などをきちんと把握しているかどうかで選ぶようにしましょう。
6.イザという時に往診してもらえる
自宅で療養している場合や、通院が困難な家族と一緒に暮らしている時には、定期的にかかりつけ医が訪問してくれる
訪問診療
とは別に、イザという時に臨時に訪問すること、すなわち
往診
をしてもらえると非常に助かります。
往診では、突発的な病状の変化に対して、救急車を呼ぶほどでもない場合など、普段からお世話になっているかかりつけ医にお願いして診察に来てもらうものであり、基本的には困ったときの臨時の手段です。
往診は、基本的に24時間365日対応することが原則とされていますので
かかりつけ医が対応できない日や時間帯(例えば、研修などで診療所に居ない場合)
かかりつけ医が他の患者さんの対応をしていて手が離せない時
などの場合、かかりつけ医に代わって往診をしてくれるお医者さんを予めかかりつけ医と一緒に決めておくことも重要です。
また、往診ではなくとも
緊急性がある場合には土日祝でも診察してくれる
オンライン診療をしてくれる
かどうかも、小さな子供や医療依存度の高い家族と同居している場合や、このコロナ禍の時代でのかかりつけ医を選ぶ際のポイントにしたいですね。
7.セカンドオピニオンへの理解がある
最近では、治療方法に対する疑問などを、かかりつけ医とは別の医師に意見を聞く
セカンドオピニオン
を活用する人も増えています。
かかりつけ医を決めた場合であっても、一度診察を受けた場合であっても、そのお医者さん以外のお医者さんに相談したり、変更したりしてはいけないということはありません。
日本人の多くは
義理人情
を大切にするとことが医療・介護・福祉の中に根強くあり、それは良い効果をもたらす場合もありますが、弊害をもたらす場合もあります。
また、文化的背景などがあり、今までのことを変えることへの不安が強くなりやすい傾向にもあります。
その結果
「セカンドオピニオンを相談したら怒られそう」
(´・ω・`)オコラレソウ…
「他のお医者さんにかかったことを言ったら機嫌が悪くなりそう」
(;・ω・)ウ〜ン…
などを理由に、セカンドオピニオンに相談することができず、また、かかりつけ医をなかなか変更することを言い出せないまま、病気を悪化させてしまうケースもあります。
また、昔ほどではないにしても、お医者さんの中には
「自分が患者さんのことを全部わかっている」
→他の医者で診てもらっても同じ結果だ
「自分が患者さんの治療の全て決めている」
→他の医者もこの治療が正しいと言うに決まっている
「だから私の言うことが正しい」
→他の医者にかかる理由がないだろう
「文句があるなら2度と来るな」
→こっちだって患者を選ぶ権利がある
と思っているお医者さんもおられるのは、とても悲しいことです。
こうしたことができるだけ起こらないように、最初の段階で
「先生、気になることがあったら、セカンドオピニオンを利用しますけど、いいですか?」
と一言伝えておくことをお勧めします。
ちなみに、私のかかりつけ医はこの申し出を快く受けてくださり、必要な時には紹介状もきちんと書いてくださいます。
セカンドオピニオンへの理解がないお医者さんとトラブルになる前に
お医者さんを変える勇気
も必要になってきます。
また、最近では都道府県や市区町村の窓口でも医療・介護相談を受け付けてくれているので、かかりつけ医に相談しにくいことや、現在受けている医療・介護について相談したいことがあれば、まずその窓口に問い合わせてみることをお勧めします。
当然、セカンドオピニオンの進め方や、他科受診の進め方などの相談も受け付けてくれます。
詳しくは以下の『医療安全支援センター総合支援事業』のリンクを貼り付けておきますので、ぜひ参考にしてください。
↓ ↓ ↓
医療安全支援センター総合支援事業では、実施している都道府県や市区町村にもよりますが
来所相談
電話相談
手紙相談
FAX・E-mail相談
を受け付けてくれています※1。
※1.相談したい都道府県や市区町村によって受付時間や内容が異なっているので、必ず確認してからお問い合わせ下さい。
こうした点からも、セカンドオピニオンを理由なく渋るようなお医者さんは避けた方が良いと言えます。
8.ネットの評判を過信しない
インターネット上で病院・診療所を検索すると、その病院・診療所のクチコミ評判などがたくさん出てきます。
病気かなと思って診察を受けようと思った時に、インターネットでの評判は、その病院・診療所を受診するかどうかの判断をする上でとても貴重な情報源になることは当たり前のことだと思います。
しかしその一方で、インターネットの評判だけを頼りに受診をしてしまい、その結果、自分の思いもよらない方向に行ってしまうことも珍しくありません。
その逆もあり、インターネット上でのクチコミ評判はあまりよくない病院・診療所でも、きちんと患者さんに合った治療や相談に応じてくれるところも少なくありません。
誰もが簡単にインターネットに繋がることができる時代になったことで、個人的な見解が巷に溢れるようにもなり、それは病院・診療所でも同じことが言えるようになっています。
病院・診療所も今ではホームページをきちんと作成して、色々な情報を掲載するようになってきていますが、肝心なのは
あなたに合ったお医者さんかどうか
なので、あくまでもインターネット上のクチコミ評判は、かかりつけ医を選ぶための参考程度に留めておき、実際に受診をしてみてから上述している1〜7の項目を参考に、自分自身で確かめてから、かかりつけ医として選ぶかどうかを判断されることをお勧めします。
ちなみに、私はこのインターネット上で調べた診療所に行ったことで、逆に体を悪くしたという苦い経験があります。
私の場合はその時の反省を踏まえて、今の私のかかりつけ医を選ぶ時に、知り合いのお医者さんに
「もし、先生ご自身やご家族が病気になったら、どこの病院の先生に診てもらいますか?」
と聞いて紹介してもらいました。
もし、知り合いにお医者さんや医療関係者が居ない場合は、近所の人でも知り合いでも構いませんので、同じ質問をして聞いてみることをお勧めします。
まとめ
今回は『かかりつけ医』を選ぶ8つのポイントについてお伝えしました。
今回取り上げた8つのポイント全てを満たすことは難しいかもしれませんが、より多くの判断材料を持って、かかりつけ医を選んでいただけたらと思って記事を作成しました。
いずれにしても、かかりつけ医を選ぶ上で一番大切なのは
あなたに合ったお医者さんかどうか
なんでも気軽に相談できるお医者さんかどうか
ということをしっかりと認識していただいた上で、かかりつけ医をもつようにしていただけたらと思います。
かかりつけ医をもち、適切なアドバイスをもらって普段から体調を整えておけば
きっと安心
もっと安心
して暮らせるようになります。
次回は「こんなお医者さんはかかりつけ医にしたくない」についてお伝えしたいと思います。
(´・ω・`)ゞナルホド…
皆さんの貴重なご意見・ご感想、大変参考になりますので、お気軽にコメントなどいただけると嬉しいです。
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